研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
本プロジェクトは終始順調に推移した。論文が13本、学会発表が5回、図書は単著・共著・翻訳が各1冊の計3冊を残すことができ、当初のテーマである医療市場の設計のみならず、隣接分野の介護市場の設計や人口高齢化時代の家計の持続性についても業績を残すことができた。文字通り、当初計画を上回る成果を出すことができたと考えられる。
医療経済学
人々の医療や介護サービスの受診行動には、身体の状態のみならず、その人の収入や家族構成等の社会的要因が含まれており、レセプトの分析のみで定められた数値目標は患者の社会経済的背景を考慮しないものになる危険性がある。本研究は、これらに加えて、家計の持続性にも配慮した、社会経済的分析により、政府の方針の不備を補い、医療経済学的な見地から、政府の検討を補完する政策的示唆を提示した点で、学術的のみならず社会的意義があると考えられる。