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2017 年度 実施状況報告書

異種感覚情報統合の学習メカニズムとその神経基盤の解明(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0092
研究機関熊本大学

研究代表者

寺本 渉  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (30509089)

研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワード実験心理学 / 異種感覚統合 / 学習 / ベイズ統合
研究実績の概要

ヒトは,外界を認識する際,視覚情報(顔,車の形)だけでなく,聴覚情報(声,エンジン音)など,複数の感覚情報を無自覚に利用している。こうした異種感覚間統合を実現するためには,各感覚器が受け取る刻一刻と変化する複数の信号の中から,脳は同一事象を発生源とするものを見つけ出すことが必要になる。その際に,時空間的な一致性という基本的手がかりに加え,効率的方略として考えられるのが,過去の経験に基づきあらかじめ結びつける信号を決めておくこと(異種感覚間対応学習)である。本研究では,異種感覚間対応学習によって獲得された感覚どうしの対応づけに関するルールの維持・更新プロセスに関わる心的メカニズムと神経基盤について,心理学的手法,生理学的手法および計算論的手法を用いて明らかにすることを目的としている。
本年度は,国際共同研究者であるUlm大学のMarc Ernst教授のもとを2017年9月2日-9月6日と2017年12月3日-12月9日に訪問し,研究打ち合わせ,実験環境のセットアップおよび実験プログラムの確認を行った。感覚どうしの対応づけに関するルールの維持・更新プロセスに関わる心的メカニズムのうち,特に,注意プロセスの働かない部分に焦点を絞り,研究を進めることにした。また,日本国内にて最適パラメータを見極めるための実験を実施した。これらは半年間という短い滞在で,効果的に成果をあげるための取り組みである。さらに,2018年3月27日からは約半年間の滞在を開始し,本格的に国際共同研究に取り組んでいる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度までに決定したスケジュール通りに研究を進めることができた。ただし実験パラメータの絞り込みのみが翌年度の課題となったため,おおむね順調に進展しているとした。

今後の研究の推進方策

平成30年度は9月末まで約半年間Ulm大学に滞在し,異種感覚間対応学習によって獲得された感覚どうしの対応づけに関するルールの維持・更新プロセスに関わる心的メカニズムと神経基盤を明らかにするための複数の実験を実施し,その成果を論文としてまとめる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] An ERP study on sound-contingent visual motion perception.2017

    • 著者名/発表者名
      Teraoka, R., Watanabe, O., & Teramoto, W.
    • 雑誌名

      Interdisciplinary Information Science

      巻: 23 ページ: 175-178

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Visuotactile sensory experience shared with others.2017

    • 著者名/発表者名
      Teramoto, W.
    • 学会等名
      European Conference on Visual Perception
    • 国際学会
  • [図書] Spatial biases in perception and cognition (chapter 11)2018

    • 著者名/発表者名
      Teramoto, W., Hidaka, S., & Sugita, Y.
    • 総ページ数
      13
    • 出版者
      Cambridge University Press
    • ISBN
      9781107154988

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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