研究課題/領域番号 |
15KK0098
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
朴 チョン玄 法政大学, 経済学部, 教授 (10317654)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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キーワード | 国境を越える地域間連携 / 東アジア / 東南アジア / スポーツ交流 / 民間交流 / ツーリズム |
研究実績の概要 |
本年度は、東アジア及び東南アジアにおける国境を越える地域間結合依存関係の実態について、フィールドワーク調査を行なった。 第一に、韓日間結合依存関係については、民間交流に着目して、地域間連携の実態を調査した。三つのアンケート調査を実施した。まず青少年(中高生)スポーツ交流からみたプサンー福岡間結合依存関係について調査を行なった。その結果、長期継続的なスポーツ交流の成果は、事務局間連絡体制などの一定の成果が得られたものの、スポーツ交流においてコミュニケーションの障害や短期間による選手間ネットワーク作りには限界があることが明らかになった。次に、大学生のスポーツ交流について調査を行なった結果、青少年交流に比べ、個別ネットワーク作りには進展が見られるものの、コミュニケーション能力が国際交流に最も重要なファクターであることが明らかになった。そして最後に、釜山の中学生の国際交流を通じた地域間連携の実態を調べた結果、国家、地域、文化といった多面的なレベルにおける日本との関わりに対する意識が異なることが明らかになった。 第二に、東南アジア圏内結合依存関係のに着目し、聞き取り調査を含むアンケート調査を行なった。まず、ランカウィ地域において、国境を越える地域間連携に関して、マラヤ大学の共同研究遂行チームとともに、三つの調査を行なった。その結果、ツーリスト、外国人労働者、現地マレーシア人において、それぞれコミュニティーの空間的範囲、都市イメージが地域間交流に与える影響、国境を越える地域間連携の実態に対して、聞き取り調査を含むアンケート調査を行い、資料収集を完了している。その分析及び解釈は次年度に行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね研究計画に述べた通りの作業の進展と成果を達成することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画通りに作業を進めていくことを予定している。まず、企業レベル(産業政策)では、産業政策と国際的地域イノベーションシステムの構築の韓国、日本、マレーシア、タイといった国家間の比較分析を行う。次に、民間レベル(ツーリズム)においては、ツーリズム、文化交流、スポーツ交流における東アジア、東南アジアでの地域間連携構造について検証していく予定である。
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