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2017 年度 実施状況報告書

構造変化分析の実用的発展に向けた研究(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0111
研究機関一橋大学

研究代表者

山本 庸平  一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (80633916)

研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワード将来予測 / 外挿期間 / 分散の変化を用いた識別 / 構造VAR
研究実績の概要

平成29年度は、平成28年度に続き主な海外共同研究者であるPierre Perron教授と電子メールなどで打ち合わせを行ったことに加え、平成29年7月にボストンへ学会参加を兼ねた短期滞在を実施し、直接話し合いを行った。具体的には、共同研究の一つの障害となっている棄却力低下の問題を扱うための新たな漸近理論の枠組みにつき議論を行った他、ボストンにおける生活面でのアドバイスを受けた。平成30年3月12日より1年間の滞在予定でボストンへ渡航し、平成29年度内には生活の準備がおよそ50%完了した。
研究課題には2つのタスクがある。タスク1では将来予測精度の構造変化を検定する手法を提案する。これについては、Perron教授と鋭意打ち合わせを進めており、おおよその枠組みが完成している。しかしながら、既存研究との関連性や検定の棄却力が低下することの原因が充分に突き止められていないという問題がある。平成29年7月の短期滞在での議論では、外挿期間全てのデータを用いるのではなくブロックに区切ったデータを用いること、かかる手法を分析するために連続時間における漸近理論の枠組みが必要であるとの提案を受け、現在検討を行っている。
タスク2では、政策分析における構造変化分析の拡張につき考察を行う。これについては、基課題で開発した分析手法を用いて、平成29年度には1本の国際共著論文を出版、1本の国際共著論文の出版が決定した。また、構造VAR分析においてショックの分散の変化を用いて識別を行う研究を開始した。平成29年度中には主な理論分析と基本的なシミュレーション分析が完了し、1つの国際学会での発表が決定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成28年度および平成29年度の殆どは本務校の業務の関係で共同研究者の受入先に滞在できておらず、進捗は緩やかである。具体的には、タスク1については、平成29年度末までは当初計画の40%の進捗状況であると考えている。タスク2については、30%の進捗状況である。
平成30年3月に米国への渡航し、ボストン大学におけるビザや医療保険関連の手続き、研究室の整備、日本との連絡手段、また住宅など生活の立ち上げも受入教員であるPerron教授や同僚教員に多大な協力を頂いたことで比較的順調に進み、平成29年度末時点で研究に集中できる環境が概ね整った。それに加えて、主な海外共同研究者以外の海外共同研究者を往訪する準備も整った。

今後の研究の推進方策

平成30年度は米国ボストン大学に滞在し、共同者であるPerron教授等と連携して集中的に研究を進捗させる。具体的には、4月から9月をタスク1を中心とした作業期間とする。本課題については、受入教員であるPerron教授が共同で連続記録データの漸近理論の枠組みを用いた予測精度の悪化検定を開発中であり、本科研課題に非常に参考になると思われる。滞在中には彼らと定期的に相談を行っていきたい。また、10月以降はタスク2を中心とした作業期間とする。

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公開日: 2018-12-17  

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