研究課題/領域番号 |
15KK0116
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
姜 東局 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (80402387)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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キーワード | 伝統 / 東アジア / 政治思想・制度 |
研究実績の概要 |
2016年度では、まず、この国際共同研究の基礎になる基盤研究の成果として「近代朝鮮半島における政治空間に対する認識の変容 : 家・郷・国・天下から国内・国際へ」(『名古屋大学法政論集』第269号、2017年1月、179~200頁)を発表した。国際共同研究の協力者とこの成果を共有することで、この共同研究の学術的な前提、意義、志向等について、さらに具体的なイメージを形成することができた。 次に、本課題の事前作業として、まず、方法論に関して議論を重ね、比較歴史研究(comparative historical research)という研究方法を共有しながら、日本側の思想研究、アメリカ側では、制度研究を一体的なものとして融合することを目指すという結論に到達した。研究対象に関しては、第一段階では、後発工業化の事例の中で、日本と韓国における伝統の役割と意義を対象にし、この成果にもとづいて、中国やロシアなどへ対象と拡げることにした。とりわけ、日韓の比較研究では、明治・大正期における日本の近代化と朴正煕政権による韓国の近代化へ焦点を絞ることにした。このような方法論と対象に関する合意にもとづいて、申請者は、日本と韓国において、また、アメリカ側の共同研究者は、アメリカにおいて関連する研究と一次資料を収集する作業を行った。以上のような研究の進展によって、3年間の共同研究の基礎になる事前準備ができた。 上記のような一年目の準備のうえ、2016年度末に申請者はワシントン大学(アメリカ・シアトル市)へ渡航し、約一年間の本格的な共同研究を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画で書いたとおり、2016年度は、3年間の共同研究を順調に進めることを可能にするために必要は事前準備を、方法論、対象、資料という領域を中心に行うことを課題をした。共同研究者の積極的な協力もあって、比較歴史研究(comparative historical research)という方法論を共有する思想と制度の総合研究を、まずは日韓を対象にして行うことへの合意に達し、各々が必要な研究や資料を収集し、また共有した。以上の進捗状況からすると、研究はおおむね順調に進んでいるといえよう。
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今後の研究の推進方策 |
2016年度末から、ワシントン大学での共同研究を開始しているが、共同研究者とは、頻繁に接触するとともに、一週間で一回は、共同研究の進捗について、確認し、また、進展を熟議する会合を持つ予定である。この会合には、ワシントン大学のJackson School of International Studies所属の多様な地域の専門家も招くことで、研究に役立たせるとともに、交流の輪を広げることにしたい。このような共同研究を通じて、2017年度末までは、政治における伝統に対する実証的な総合研究像を大体固めることにする。 2018年度には、申請者が日本に帰国するが、共同研究者とは密接な連絡を取りながら、研究成果を国際的に発表する作業を行う。
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