研究課題/領域番号 |
15KK0129
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
平井 真洋 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60422375)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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キーワード | 他者行為知覚 / 認知発達 / 定型発達 / 非定型発達 |
研究実績の概要 |
本国際共同研究では,ロンドン大学バークベック校脳認知発達センターにおいて,①実験的アプローチ(乳児脳波計測)に基づく研究,②他者行為知覚発達モデルに関する研究の双方向から「他者の動き」認知発達研究を実施し,理論と実験の双方の研究を進める予定である.しかしながら,現時点において,ロンドン大学への渡航が開始しておらず(渡航開始予定が2017年4月),当該研究計画で提案した研究は開始できていない.しかしながら,本研究計画で予定している研究を実施するための予備的検討ならびにパラダイムを決定するための調査を日本において実施している.現時点において,4ヶ月,9ヶ月児約150名を対象としたアイトラッキング研究を実施し,①動き情報による社会的学習の促進に関する知見,②特定の動きパターンへの選好に関する知見を得ている.これらの実験パラダイムを脳波実験に適用可能な形で修正・確定させた上で,本パラダイムを用いた脳波実験をロンドン大学で開始する予定である.このため,過去の乳児脳波に関する知見をサーベイすることにより,ターゲットとする脳活動について絞込を進めている.更に本研究において試みる「他者の動き」の認知発達モデルの構築に関する研究も進めている.先行研究に関する他者の動き知覚発達に関する知見を集めた上で,たたき台となるモデルの構築を進めている.現時点においては,先行研究の知見を十分説明するモデルの構築には至っていないが,これらのモデルをたたき台として,ロンドン大学での議論を通じて精緻なモデルの構築を試みる予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ロンドン大学への渡航が開始しておらず(渡航開始予定が2017年4月),当該研究計画で提案した研究は開始できていない.しかしながら,提案している研究を実施するための予備的検討ならびにパラダイムを決定するための調査を日本において実施し,現時点においてアイトラッキング研究による結果は得ている.日本において実験パラダイムを確定させた上で,ロンドン大学で脳波実験を開始する予定である.
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今後の研究の推進方策 |
上記の通り,既に乳児アイトラッキング研究により確定したパラダイムにもとづき,ロンドン大学にて脳波計測を用いた研究を実施する予定である.また,受け入れ研究者との議論を通じて,提案モデルを洗練させることを目指す.これらの研究により,理論と実験データから他者行為知覚発達に関する研究を推進する予定である.
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