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2017 年度 実施状況報告書

為替レートと国内物価の相互依存および構造変化-多変量時系列分析による実証研究(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0141
研究機関福岡大学

研究代表者

栗田 高光  福岡大学, 経済学部, 教授 (20454928)

研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワード経済政策 / 為替レート・物価 / ルーカス批判 / 時系列データ / 時系列分析 / 超外生性 / 弱外生性
研究実績の概要

経済政策分析において課題として知られる「ルーカス批判」に関連し、その対処法の一つとして「超外生性」の理論がある。本国際共同研究加速基金の支援を得て、平成29年度末(平成30年3月)より、イギリスのオックスフォード大学にて、この超外生性の理論に関する発展的研究を行っている。平成29年度末までは、そのための準備作業を国内で着実に進展させたところである。
平成28年度に引き続き、共和分多変量自己回帰モデル(Cointegrated Vector Autoregressive Model, 以下CVARモデルと略記)の枠組みを用い、超外生性が有する未知の特性に関する理論的考察を行った。具体的には、正準相関分析および補助統計量の数学的構造に焦点をあてた考察を行い、超外生性の発展的研究に関する理論的基礎の構築を行った。また、超外生性が有する未知の特性および構造変化がもたらす影響に焦点を当てながら、CVARモデルを用いたコンピューター・シミュレーション分析を数多く実施し、様々な角度から分析結果を検討した。シミュレーション分析は、理論と整合的なものが得られており、この発展的研究の妥当性を裏付けるものとなっている。
加えて、弱外生変数を含む Partial CVAR model(以下PCVARモデルと略記)を、構造変化を含む形で定式化した。このPCVARモデルは、超外生性の発展的研究を補完する役割を担う、重要な理論的枠組みになるものと評価している。
日本での準備期間(平成30年2月まで)に行ったこうした諸研究は、現在、イギリスにて実施している国際共同研究の基盤として十分に機能している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的および研究実施計画に従いながら、イギリスでの国際共同研究に向けた準備作業が国内にて順調に進んだため。

今後の研究の推進方策

現在、イギリスにて、国際共同研究を着実に進めている。今後は、数学的考察およびコンピューター・シミュレーション分析の最終取りまとめを行うとともに、こうした理論的成果を実証研究に応用していく予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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