研究課題
Strasbourg大学のBenjamin Enriquez氏と今まで書き上げた共著の大幅な改訂を行なった。改訂は現在も続行中である。この一連の論文では、多重ゼータ値のdouble shuffle関係式に関するRacinetの理論のBetti側の理論の構築している。改訂版のPart I では、まずRacinetの理論の整備を行い、double shuffle関係式の記述に関して有用となる調和余積がde Rham側の研究対象とみなせることを説明した。そしてこの調和余積のBetti側の対応物を導入し、associatorsを用いるとこの両者がうまく繋げられることを明らかにした。改訂版のPart IIでは、associatorsのこの性質を用いて、associator関係式より作られるtorsorがdouble shuffle 関係式より作られるtorsorに埋め込まれることを示した。これの重要な帰結としてassociator関係式よりdouble shuffle関係式が導かれることが従う。改訂版のPart IIIでは、Part IIのBetti側の理論を展開する予定である。この研究については5月に行われた関西多重ゼータ研究会において研究発表を行った。7月末にCanadaのMontrealの Centre de recherches mathematiquesに滞在し研究活動を行なった。滞在中は各方面の研究者たちと存分研究討議が行えて大変充実した研究生活を送れた。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 7件)
the Advanced Lectures in Mathematics (ALM) book series
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
Periods in Quantum Field Theory and Arithmetic", Springer Proceedings in Mathematics & Statistics
巻: 314 ページ: 541~591
International Journal of Number Theory
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10.1142/S1793042120500190