研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象物質には,遷移金属元素のd電子や希土類元素のf電子が全く含まれていない.本来,磁気秩序とは最も縁遠いと考えられるs電子が磁気秩序を示すという点で非常にユニークであると言える.本研究の成果は,周期的なナノ空間においてs電子がいかに強磁性を示すのかを解明する直接的な手がかりを得た点に学術的意義がある. また,対象物質の構成元素はNa, K, Al, Si, O であり,地球上に極めてありふれた元素(ユビキタス元素)のみである.希少元素を全く用いずに磁性体を実現する指針を与えており,将来社会への還元も期待できる.
|