本研究課題ではシンガポール ナンヤン工科大学 准教授 Prof. Namjoon Cho、ドイツ ハイデルベルグ大学 田中求教授、モンゴル国立大学 教授 Prof. Chimed Ganzorigと連携し、院内感染、食物毒の原因となるウィルスを検出するためのバイオセンサー開発のための基礎研究を行った。 特に基礎研究の見地から焦点を当てたことは、水晶振動子マイクロバランス法(Quartz Crystal Microbalance: QCM)、表面プラズモン共鳴分光法(Surface Plasmon Resonance: SPR)、 ELISA法(Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay)で得られる吸着カイネティクスから、微視的な分子認識メカニズム解明のための知見を得るための手法の確立を行った。ここでは特にウィルス認識ペプチドとターゲットとなるウィルスの相互作用の評価を行い、1分子の結合力の統計と巨視的に観察される結合・解離定数を定量的に相関づける新しいアプローチを報告した。
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