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2018 年度 研究成果報告書

強結合を介したプラズモニック化学反応の実証のためのプラットフォーム開発(国際共同研究強化)

研究課題

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研究課題/領域番号 15KK0188
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)

配分区分基金
研究分野 物理化学
研究機関北陸先端科学技術大学院大学 (2017-2018)
香川大学 (2015-2016)

研究代表者

山本 裕子  北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (00598039)

研究協力者 デッカート フォルカー  イエナ大学, Institute of Physical Chemistry, Professor
ジャン ジェンロン  
伊藤 民武  
研究期間 (年度) 2015 – 2018
キーワード表面増強ラマン散乱 / ラマン分光学 / 銀ナノ粒子 / 4-アミノベンゼンチオール / 単分子ラマン測定
研究成果の概要

本研究の目的は、銀ナノ粒子表面で起きる未知の化学反応のメカニズムを検証することにあった。得られた研究成果は (1)4-アミノベンゼンチオール(4-ABT)分子を銀ナノ粒子表面に付着させ可視レーザー光を照射すると通常はアゾ化して二量体の表面増強ラマン散乱(SERS)スペクトルが観測されるが、4-ABT濃度を10^-8M以下にすると報告例のない新規スペクトルが観測された。 (2)量子化学計算法でSERSスペクトルを再現したところ、この新規スペクトルは化学反応の結果ではなく4-ABT単分子のSERSスペクトルであり、分子の揺らぎに応じて様々なピークが出現していると推測された。

自由記述の分野

ラマン分光学、表面増強分光学

研究成果の学術的意義や社会的意義

4-アミノベンゼンチオール(4-ABT)分子は表面増強ラマン散乱(SERS)研究の分野で既に20年以上研究されてきた重要な分子のひとつである。今回、そのような長い研究の歴史を持つ分子にも拘わらず新たなSERSスペクトルが発見されたため、それ自体に大きな意義がある。またそのSERSスペクトルの由来を計算化学で調べたところ、何かの化学反応の結果ではなく4-ABT分子そのものが由来と推測される結果が得られた。しかも通常、ラマンスペクトルとSERSスペクトルは同一であるが、4-ABT分子では両者が異なっておりこれも新たな発見である。これまでの20年の研究の歴史に新たな風を吹き込むもので非常に意義深い。

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公開日: 2020-03-30  

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