研究課題
平成28年度には、8月中にサンディエゴ州立大を訪れ、Lai教授との共同研究を進めるとともに、次年度に行う長期滞在の準備を行った。その上で、日本にて水蒸気同位体比を用いた蒸発・蒸散分離に関する研究を進めた。具体的には、自らが水田で行った観測データに加えて、これまで行われてきた66の論文から得られた情報を元に、6つの植生タイプごとに葉面積指数と蒸散寄与率との関係性を求め、その関係式を全球に適用した。その結果、20%から90%近くまでと、近年の研究で非常にばらつきがある全球蒸散寄与率(全球陸域からもたらされる蒸発散量のうちの植物活動に由来する蒸散量割合)の推定値について、57%(±7%)という新たな値を提示した。この研究結果は、Geophysical Research Letters誌にて発表した。
2: おおむね順調に進展している
計画通り共同研究先の研究機関を訪れ、来年度に行う長期滞在の準備ができたため。
2017年8月ごろに渡米し、半年程度の滞在を計画している。これまで通りの共同研究の進め方で、水同位体情報を用いたデータ同化研究を進める。研究を遂行する上での課題は、今の所特にない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 9件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)
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