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本研究は、「人工肩関節にかかる力のワイヤレス計測」とのテーマにて、フロリダ大学工学部との共同研究、さらに地元企業のサポートも受けながら研究を行ってきた。人工肩関節の一つであるReverse Total Shoulder Arthroplasty(RTSA)の手術中に肩関節反力（肩関節しゅうどう面にかかる圧縮力）を計測するための装置の開発とその装置を用いた計測を目指した研究である。このRTSAは日米においても歴史の浅い人工関節であるため、医師から関節反力を明確にするため数値化することが求められている人工関節の一つである。経験や報告が少ないため、現状では適切な数値が分からない。そこでまずは計測することから始め徐々に適切な値を求めていく予定である。
前年度までに、RTSAの関節反力を計測するための装置の設計と製作を概ね終了したため、最終年度は前臨床試験としての、cadaver（死体）を用いた実測の試行錯誤を中心に行った。2019年度は、4月と9月にフロリダ大学を訪問し、共同研究者、協力企業のEngineerらとのmeetingを行った。内容は主にcadaver計測の結果とそこからの医師の使用感について、そして改良すべき事柄等であった。そのようなmeetingを帰国後もインターネットを使用して行うことで、実際に製品化するための準備を行った。そして、先日（2020年度になっていたが）臨床使用を開始した。今後は日本国内での使用を検討中である。
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