研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
本研究では特殊な膜を用いたタンパク質の物質輸送制御の可能性について可視化実験を行い,物質輸送量を定量的に評価した.材料工学を専門とするフランス国の共同研究者と国際共同研究体制を整え,特殊膜の提供を受けてパラメトリックな可視化実験を行った.その結果,タンパク質の膜透過量は,チャネルの形状に大きく影響し,また透過後のタンパク質自由拡散による輸送も透過量に影響を及ぼすことを明らかにした.
熱工学
本国際共同研究で得られる成果は熱工学の分野にとどまらず,多くの分野に貢献できると考えられる.特に,本研究におけるタンパク質能動制御の可能性および実現性の提案により,製薬および医工学分野において各種ニーズに対応したタンパク質輸送の革新的な制御技術の開発が大いに期待できる.生体個体の「内側」における物理的・化学的現象に焦点を当てた本申請課題の貢献は,熱工学にとどまらず多くの学術的波及効果をもたらすことができる.