研究課題
申請時に渡航先として指定したミラノ工科大(Prof. Gabriele Dubini)の研究室は、微小流体システム内の解析を得意とし、特に血管新生のメカニズム解明や血管新生と他の種類の細胞との相互作用を解析している。独自の実験系および解析系を有し、なおかつ医学や工学、生物学の様々なバックグランドを持つ研究者が集まっていた。そのため、ここを拠点とした人的ネットワークがオーストラリア、アメリカ、韓国などへ広がり、当初よりも幅広い国際共同研究を展開できた。2019年度は特にオーストラリア(ウーロンゴン大学)と韓国との共同研究が中心となった。オーストラリアの研究者は、電気化学細胞脱離を利用した血管内皮細胞からなる構造体のみならず、さらにその外側に高密度な平滑筋細胞層を付与した2層構造の血管様構造の構築を実現した。また、すでに大学間MOUをミラノ工科大学とは締結していたが、本国際共同研究がきっかけでオーストラリアの大学(ウーロンゴン大学)と新たに大学間MOUを結び、また研究代表者は、オーストラリアの21世紀COEプログラムであるACESのAssociate Investigatorに着任した。そして、ウーロンゴン大学には昨年度に引き続き、2020年9月から指導学生の半年間の留学を予定している。一方、ウーロンゴン大学のポスドクが日本学術振興会の外国人特別研究員に採択されて、研究代表者の研究室に2年間滞在し、その後も文部科学省地域イノベーション・エコシステムの予算で雇用している。このように、国際共同研究が着実に強化されてきているといえる。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件) 図書 (3件) 備考 (2件)
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https://eurekalert.org/pub_releases_ml/2019-09/ynu-4091819.php