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2018 年度 研究成果報告書

多様な送粉動物の利用における開花時刻の適応的意義(国際共同研究強化)

研究課題

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研究課題/領域番号 15KK0249
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)

配分区分基金
研究分野 生態・環境
研究機関筑波大学

研究代表者

大橋 一晴  筑波大学, 生命環境系, 講師 (70400645)

研究協力者 ユルゲンス アンドレアス  ダルムシュタット工科大学, 生物学科, 教授
研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワード種間関係 / 進化生態学 / 送粉生態学
研究成果の概要

花にとってさまざまな送粉動物にたいし同時に適応することは難しく、花の進化は特定の送粉動物への特殊化に向かうという従来の考え方(トレードオフ仮説)は間違っており、実際は多くの花がさまざまな手段でトレードオフを適応的に解消し多様な送粉動物をうまく利用している、との仮説を提唱した。また、バッコヤナギの自生集団で野外実験を実施した。バッコヤナギの花は、放出する芳香成分を昼夜で入れ替え、昼の訪花動物(ハナバチ)と夜の訪花動物(ガ)の両方を誘引する。本実験の結果、夜のガによる送受粉は、昼のハナバチによる送受粉の失敗を埋め合わせ、立地環境の影響を小さくする効果をもつことがわかってきた。

自由記述の分野

植物進化生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の研究では、花にとってさまざまな送粉動物に対し同時に適応することは難しく、花の進化は特定の送粉動物への特殊化に向かうという考え方(トレードオフ仮説)が支配的であり、自然界の多くの花が、多様な動物を送粉に役立てている事実をうまく説明できなかった。我々が提唱する仮説は、異なる送粉動物が花にもたらすトレードオフが、進化的に解消可能である点に着目し、この大きな謎に解決の糸口を与える。さらに、昼と夜の動物に送粉をまかせるバッコヤナギの実験結果は、トレードオフの適応的な解消が花の多様化を促進した、という我々の新しい仮説を支持する強力な証拠として、広く国際的にアピールすることが期待される。

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公開日: 2020-03-30  

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