研究実績の概要 |
近年、ミトコンドリア翻訳因子の病的変異が相次いで同定されており、またミトコンドリアのリボソームや翻訳因子に誤作用して副作用をもたらす薬剤も報告されている。ミトコンドリアリボソームの機能構造相関を解明する必要性が高まっている。 本研究では翻訳伸長過程におけるリボソームの構造動態を網羅的に理解することを目指し、ミトコンドリア翻訳伸長リボソーム複合体(PRE-TL, POST-TL,mtEF-G1・GDPNP/55S, mtEF-G2・GDPNP/55S, mtRRF/55S, mtRRF・mtEF-G2・GDPNP/39S, mtRF1L/55S, mtEF-Tu・GTP・Ser-tRNA(UCN)/55S, mtEF-Tu・GTP・Ser-tRNA(AGY)*/55S) の CryoEM 構造解析を進める。本研究課題を機会に、申請者自身のグループでも構造解析を実施できるようにすることを目的としている。 mtRRF/55S, mtRRF・mtEF-G2・GDPNP/39Sについて、申請者自身が構造解析を担当する。進捗状況によってmtEF-Tu・GTP・Ser-tRNA(UCN)/55S, mtEF-Tu・GTP・Ser-tRNA(AGY)*/55S)についても担当する。その他の複合体の解析については、共同研究先のグループが分担する。PRE-TLとPOST-TLについて既に構造が決定しており、投稿準備中である。 2016年4月5日から8月24日まで第1回目の滞在の予定であり、2015年度はサンプル調製を進めた。
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