本研究では、衝撃の少ない水泳やスキーにおいても、筋の共縮活動によって腱に弾性エネルギーを蓄え、再利用することで運動効率を高めることがわかり、トレーニングの方向性を示した。また、アキレス腱断裂経験者の再断裂リスクが腱の柔らかさに関係していることが明らかになり、パラアスリートの腱の硬さが後天的な適応で特異的に変化したことから、トレーニングによって腱の硬さを後天的に変えられる可能性があり、リハビリテーションのトレーニングの再考が求められる。低重力環境では、筋が伸び、腱が短くなることが明らかとなり、将来の宇宙環境など長期的な低重力環境による神経・筋腱の適応について、今後の研究の進展が期待される。
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