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2018 年度 研究成果報告書

重イオンビーム欠失変異マッピングによる組換え抑制領域からの有用遺伝子同定(国際共同研究強化)

研究課題

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研究課題/領域番号 15KK0264
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)

配分区分基金
研究分野 遺伝育種科学
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

風間 裕介  国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, チームリーダー (80442945)

研究協力者 フィラトフ ディミトリー エー  オックスフォード大学, 植物科学部, 教授
クラソヴェック マーク  
研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワード重イオンビーム / 雌雄異株植物 / ヒロハノマンテマ / 性染色体 / 性決定 / 遺伝子量補正
研究成果の概要

植物のなかにはオスとメスの区別がある種がある。ナデシコ科のヒロハノマンテマもその1つで、XY型の性染色体をもつ。重イオンビームでY染色体に様々な大きさの欠失を誘発し、欠失した遺伝子の並び方を手が掛りにY染色体の遺伝子地図を構築した。欠失の大きさが最も小さく、雄花が両性花に変異した変異体のゲノム解析を行い、めしべの発達を抑制する遺伝子の候補を絞り込んだ。一方、欠失の大きな変異体で網羅的な遺伝子発現解析を行ったところ、Y染色体のある領域が欠落するとX染色体の遺伝子の発現量が2倍になることを発見した。植物性染色体がオスとメスの間でX染色体の遺伝子の発現量を均一に保つ遺伝子量補正を持つことを示した。

自由記述の分野

植物遺伝学

研究成果の学術的意義や社会的意義

我々は、独自に作製したY染色体地図を活用することで、植物性染色体がオスとメスのX染色体連鎖遺伝子の発現量を均一に保つ「遺伝子量補正機構」をもち、それはY染色体上の一部の領域が欠落するとすぐに働くことを発見した。本発見は、植物性染色体が動物と同様の遺伝子量補正機構を獲得しうることを示した。さらに、遺伝子量補正は進化の過程で遺伝子ごとに徐々に起るのではなく、ひとたびY染色体上の相同遺伝子がなくなると即座に生じることを初めて捉えたという点で学術的に意義深い研究成果といえる。

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公開日: 2020-03-30  

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