本研究では、ニパウイルスのVタンパクについて相互作用する宿主因子を同定し、Cタンパクについてはその核内移行シグナル領域を同定し た。ブタにおけるアクセサリータンパクの解析はカナダにおいて行い、Vタンパクがブタの免疫細胞において、IFN alphaおよびbetaの発現誘導を阻害することを明らかにした。ブタ用のワクチン開発研究では、PRVベクターにニパウイルスのG遺伝子を組み込んだ2価ワクチンを作出した。ブタでの有効性試験においてワクチン群での明らかな増殖ウイルス量の減少が認められた。このことから、本組換え2価ワクチンはブタのニパウイルス感染症に対し有効であると考えられた。
|