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2019 年度 実績報告書

イネの初期胚をモデルとした細胞分化機構の理解と形態形質改変への利用(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0279
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

佐藤 豊  国立遺伝学研究所, ゲノム・進化研究系, 教授 (40345872)

研究期間 (年度) 2016 – 2019
キーワードトウモロコシ / 胚
研究実績の概要

本国際共同研究は、イネ以外の植物を材料に初期胚における細胞分化機構を解析し、その種を越えた普遍性を検証する事を研究目的とする。本国際共同研究により、植物の発生機構の進化を考える上で、鍵となる重要な知見をもたらすことが期待できる。本国際共同研究の目的を達成するためには、イネと同じイネ科に属しており、分子遺伝学的な実験材料としてよく整備されているトウモロコシを研究材料に用いることが最適である。そこで、本研究では、トウモロコシの変異系統集団から、イネの胚発生変異体と類似した系統を選抜し、その解析を通して、イネ科植物の初期胚の細胞分化機構の普遍性と特異性を明らかにすることを目的とした。本国際共同研究では、トウモロコシの変異系統の蓄積がある米国の研究者(フロリダ大学McCarty教授)との共同研究を行った。研究代表者の米国滞在中、ならびに国内での研究において、変異体のスクリーニング並びに、トランスポゾンタギング法による原因遺伝子の単離を行った。
具体的には、すでにイネで単離されていた胚発生関連突然変異の原因遺伝子のトウモロコシオルソログのノックアウトならびにノックダウン系統を取得し、表現型の解析を行ったところ、ノックダウン系統はイネと同様の胚形成異常が観察された。一方、イネにはなかった弱アレルの解析から、母体の遺伝子型が次世代である胚の表現型に影響を及ぼすことを明らかにした(論文投稿準備中)。
一方、フォワードジェテティクスで、トウモロコシでの胚形成突然変異をスクリーニングし原因遺伝子を単離するアプローチについては、多数の原因遺伝子を明らかにしたものの、イネで明らかにされている胚形成遺伝子群とは全く異なる新規因子が多数単離されている。これらについても発表準備を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019 2017

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] フロリダ大学(米国)2017

    • 年月日
      2017-06-14 – 2017-06-29 | 2018-03-082018-03-19 | 2020-01-102020-01-16
    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      フロリダ大学
    • 主な海外共同研究者名
      Donald R. McCarty
    • 部局
      園芸学部植物分子細胞生物学研究室
    • 職名
      教授
  • [雑誌論文] Evolution and diversity of the wild rice Oryza officinalis complex, across continents genome types, and ploidy levels2020

    • 著者名/発表者名
      Shenton Matt、Sato Yutaka et al.
    • 雑誌名

      Genome Biology and Evolution

      巻: 12 ページ: 413~428

    • DOI

      https://doi.org/10.1093/gbe/evaa037

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] RNAi of the sesquiterpene cyclase gene for phytoalexin production impairs pre‐ and post‐invasive resistance to potato blight pathogens2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshioka Miki、Adachi Ayako、Sato Yutaka、Doke Noriyuki、Kondo Tatsuhiko、Yoshioka Hirofumi
    • 雑誌名

      Molecular Plant Pathology

      巻: 20 ページ: 907~922

    • DOI

      https://doi.org/10.1111/mpp.12802

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Affinity‐based high‐resolution analysis of DNA binding by VASCULAR‐RELATED NAC‐DOMAIN7 via fluorescence correlation spectroscopy2019

    • 著者名/発表者名
      Tamura Taizo、Endo Hitoshi、Suzuki Atsunobu、Sato Yutaka、Kato Ko、Ohtani Misato、Yamaguchi Masatoshi、Demura Taku
    • 雑誌名

      The Plant Journal

      巻: 100 ページ: 298~313

    • DOI

      https://doi.org/10.1111/tpj.14443

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Specification of basal region identity after asymmetric zygotic division requires mitogen-activated protein kinase 6 in rice2019

    • 著者名/発表者名
      Ishimoto Kiyoe、Sato Yutaka et al.
    • 雑誌名

      Development

      巻: 146 ページ: dev176305

    • DOI

      https://doi.org/10.1242/dev.176305

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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