本研究の目的は、皮膚の基底膜構成分子である17型コラーゲン(COL17)にR1303Q変異に伴い生じる皮膚基底膜の重層化機序を解明することである。渡航先の研究室では本変異を持つ患者の臨床データを解析し、本変異を持つマウスのCOL17タンパクを作製した。マウスCOL17でも、細胞外領域のプロセッシングが変異に伴い阻害されることを確認した。またゲノム編集技術を応用し、R1303Qに相当する変異(R1282Q)をCOL17に有するマウスを作製した。予定通りヘテロで変異を持つマウス作製に成功し、現在、皮膚の基底膜の重層化や角化細胞の遊走への影響を明らかにするためにホモで変異を持つマウスを作製中である。
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