• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

中枢神経症状を伴うリソソーム病における神経変性メカニズムの解明(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0309
研究機関徳島大学

研究代表者

辻 大輔  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 助教 (00423400)

研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワードリソソーム / オートファジー / リソソーム病 / TFEB
研究実績の概要

本研究では、リソソーム蓄積がTranscription Factor EB (TFEB)の発現上昇及び活性化を引き起こすことで、オートファジーの亢進とオートリソソーム形成異常に繋がり、その結果として神経細胞死を起こしていると考え、リソソーム病における病態発現メカニズムを明らかにすることを目的とした。
平成30年度は、これまでに引き続き、共同研究先であるTelethon Institute of Genetics and Medicine (TIGEM)で作製した脳特異的TFEB KO-Sandhoff病モデルマウスを用いて病態解析を行った。脳特異的TFEB KO-Sandhoff病モデルマウス(ダブルKOマウス:DKO)では単独KOであるSandhoff病モデルマウスと比較してグリア活性化及び神経細胞死が亢進していることが明らかなった。また、オートファゴソームの増大及びリソソームの減少が観察され、リソソーム病においてリソソーム制御因子であるTFEBは、リソソームの新生を引き起こしてオートファゴソームとリソソームのバランスを整え、オートファジー異常を回避していることが明らかとなった。
さらに、神経炎症によりTFEBが発現上昇しているメカニズムを解明するために、神経細胞モデル(SH-Sy5Y)に対してTNFαを処理し、阻害剤を用いた実験を進め、発現メカニズムのシグナル経路を明らかにした。またLPSの脳室内投与により、マウス神経炎症モデルにおいて、細胞モデルで明らかとなったシグナル経路でTFEBが発現上昇していることを明らかにした。

  • 研究成果

    (19件)

すべて 2019 2018 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] テレソン遺伝子医学研究所(イタリア)2016

    • 年月日
      2016-05-04 – 2016-07-29 | 2017-05-052017-05-30 | 2017-06-082017-07-12 | 2018-06-082018-08-22
    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      テレソン遺伝子医学研究所
    • 主な海外共同研究者名
      Andrea Ballabio
    • 部局
      細胞生物学解析チーム
    • 職名
      所長・チームリーダー
  • [雑誌論文] リソソームの生理機能制御とリソソーム病における異常2018

    • 著者名/発表者名
      辻 大輔、伊藤 孝司
    • 雑誌名

      生化学

      巻: 90 ページ: 60-68

    • DOI

      10.14952/SEIKAGAKU.2018.900060

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of Enzyme Drugs Derived from Transgenic Silkworms to Treat Lysosomal Diseases.2018

    • 著者名/発表者名
      Itoh K, Nishioka SI, Hidaka T, Tsuji D, Maita N
    • 雑誌名

      Yakugaku Zasshi

      巻: 138 ページ: 885-893

    • DOI

      10.1248/yakushi.17-00202-3

    • 査読あり
  • [学会発表] ソソーム病におけるミクログリア極性転換の解析2019

    • 著者名/発表者名
      北口 眞大, 辻 大輔, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      日本薬学会第139年会
  • [学会発表] GM2 ガングリオシド―シスに対する、AAV ベクターを用いた遺伝子治療法開発2019

    • 著者名/発表者名
      大西 恭弥, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 加守 虹穂, 村松 慎一, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      日本薬学会第139年会
  • [学会発表] 組換えカイコを利用する人工糖タンパク質製剤の開発と応用2019

    • 著者名/発表者名
      伊藤 孝司, 西岡 宗一郎, 月本 準, 桐山 慧, 北口 眞大, 辻 大輔
    • 学会等名
      日本薬学会第139年会
    • 招待講演
  • [学会発表] AAV によるGM2 ガングリオシドーシスモデルマウスに対する遺伝子治療2018

    • 著者名/発表者名
      大西 恭弥, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 浅井 克仁, 村松 慎一, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第60回日本先天代謝異常学会総会
  • [学会発表] AV ベクターによるGM2 ガングリオシドーシスの遺伝子治療法開発2018

    • 著者名/発表者名
      伊藤 孝司, 大西 恭弥, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 浅井 克仁, 村松 慎一
    • 学会等名
      第60回日本先天代謝異常学会総会
  • [学会発表] リソソーム病で共通するオートファジー異常とそのメカニズム解析2018

    • 著者名/発表者名
      田中 裕大, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 宇野 マイケル, 眞継 毅, 大西 恭弥, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第91回日本生化学会大会
  • [学会発表] AAVベクターを用いたGM2ガングリオシドーシスモデルマウスの遺伝子治療2018

    • 著者名/発表者名
      大西 恭弥, 辻 大輔, 村松 慎一, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第91回日本生化学会大会
  • [学会発表] リソソーム病における神経細胞死に対するリソソーム制御因子TFEBの役割2018

    • 著者名/発表者名
      宇野 マイケル 新太郎, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 田中 裕大, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第91回日本製化学会大会
  • [学会発表] Lysoスフィンゴ糖脂質はPI2K/Aktシグナリングの阻害により神経細胞死を引き起こす2018

    • 著者名/発表者名
      渡邊 綾佑, 辻 大輔, 田中 裕大, 宇野 マイケル 新太郎, 大西 恭弥, 山本 圭, 広川 貴次, 沖野 望, 伊東 信, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第91回日本製化学会大会
  • [学会発表] リソソーム病におけるオートファジー異常の原因解明と病態に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      田中 裕大, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 宇野 マイケル, 眞継 毅, 大西 恭弥, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第17回次世代を担う若手ファーマ・バイオフォーラム2018
  • [学会発表] Lysoスフィンゴ糖脂質が神経細胞死を起こす分子メカニズムの解明2018

    • 著者名/発表者名
      渡邊 綾佑, 辻 大輔, 田中 裕大, 宇野 マイケル 新太郎, 大西 恭弥, 山本 圭, 広川 貴次, 沖野 望, 伊東 信, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第37回日本糖質学会年会
  • [学会発表] AAVベクターによるGM2ガングリオシドーシスに対する遺伝子治療2018

    • 著者名/発表者名
      大西 恭弥, 辻 大輔, 村松 慎一, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第59回日本生化学会中国・四国支部例会
  • [学会発表] TNF-α及びIL-1βによるリソソーム制御因子TFEBの発現上昇メカニズムの解析2018

    • 著者名/発表者名
      宇野 マイケル 新太郎, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 田中 裕大, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第59回日本生化学会中国・四国支部例会
  • [学会発表] lysoスフィンゴ糖脂質によって引き起こされる細胞死メカニズムの解明2018

    • 著者名/発表者名
      渡邊 綾佑, 辻 大輔, 田中 裕大, 宇野 マイケル 新太郎, 沖野 望, 伊東 信, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第59回日本生化学会中国・四国支部例会
  • [学会発表] SNAREタンパク質の局在変化に起因するリソソーム病におけるオートファジー異常2018

    • 著者名/発表者名
      田中 裕大, 辻 大輔, 渡邊 綾佑, 宇野 マイケル, 眞継 毅, 大西 恭弥, 伊藤 孝司
    • 学会等名
      第59回日本生化学会中国・四国支部例会
  • [備考] 徳島大学大学院医歯薬学研究部創薬生命工学分野ホームページ

    • URL

      https://www.tokushima-u.ac.jp/ph/faculty/labo/btc/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi