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2016 年度 実施状況報告書

1細胞レベルでの膵癌幹細胞の特性変化の細胞系譜的解析(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0314
研究機関横浜市立大学

研究代表者

関根 圭輔  横浜市立大学, 医学部, 助教 (00323569)

研究期間 (年度) 2016 – 2017
キーワード膵癌 / 癌幹細胞 / 癌微小環境
研究実績の概要

発癌初期の癌幹細胞は癌の進行に伴い変異(ジェネティックおよびエピジェネティックな変異)が蓄積し、より一部が悪性度の高い癌幹細胞へと進化する。さらに癌が進行すると転移能を持つ癌幹細胞へと進化すると考えられる。そこでこれら進行度の異なる複数の癌幹細胞の違いについて細胞系譜を追って明らかにすることが極めて重要である。そのため、本研究では膵癌幹細胞の転移能獲得までの幹細胞特性に焦点を絞り、膵癌の発生母地および転移、化学放射線療法耐性の本態と考えられる膵癌幹細胞の基盤研究を進め膵癌を克服するための知見の蓄積を試み、H28年度は基盤研究(B)で同定した膵癌モデルマウスの癌幹細胞および、癌微小環境を再現可能な立体的なヒト膵癌オルガノイドを用いて、1細胞レベルでの網羅的遺伝子発現解析を進めている。具体的には、共同研究先においていわゆるウェットな実験として、1細胞レベルの網羅的遺伝子を取得するための手法を習得し、上記の膵癌モデルマウスの癌の進行度の異なる膵癌幹細胞およびヒト膵癌オルガノイド、微小環境を持たないヒト膵癌細胞等について、複数ポイントのサンプルを回収し網羅的遺伝子発現情報の取得を進めている。さらに、この取得した膨大な遺伝子発現情報をバイオインフォマティックス技術を駆使して視覚的にわかりやすく分類・表現するための手法の習得を進め、膵癌細胞社会のヘテロジェネイティおよび、そこから生み出される膵癌の治療抵抗性の分子メカニズムの解明に向けた解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

共同研究により1細胞レベルでの解析手法を習得し、基盤研究(B)と連動しながら、膵癌モデルマウスの癌幹細胞、および癌微小環境をもつ立体的な癌オルガノイドを対象とした1細胞レベルでの網羅的遺伝子発現解析を進めている。バイオインフォマティックス解析手法も習得を進めており、技術の取得状況、サンプルの取得状況とも概ね順調に進捗している。

今後の研究の推進方策

基盤研究(B)とも連動しながら、予定する残りのサンプル取得を行い網羅的遺伝子発現データの取得を進める。データ解析について今後も共同研究の中で解析とその手法習得を両立し、膵癌細胞社会のヘテロジェネイティおよび、そこから生み出される膵癌の治療抵抗性の分子メカニズムの解明に向けた解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Nutritional modulation of mouse and human liver bud growth through a branched-amino acid metabolism.2017

    • 著者名/発表者名
      Koike H, Zhang RR, Ueno Y, Sekine K, Zheng YW, Takebe T, Taniguchi H
    • 雑誌名

      Development.

      巻: 144 ページ: 1018-1024

    • DOI

      10.1242/dev.143032.

    • 査読あり
  • [学会発表] 血管化膵島移植による革新的糖尿病治療法の確立2017

    • 著者名/発表者名
      高橋禎暢、武部貴則、小池直人、関根圭輔、谷口英樹
    • 学会等名
      第16回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城)
    • 年月日
      2017-03-07 – 2017-03-09
  • [学会発表] シングルセルレベルでのiPSC肝芽構成細胞のポピュレーションヘテロジェネイティ解析2016

    • 著者名/発表者名
      関根 圭輔、J. Gray Camp、Barbara Treutlein、武部 貴則、谷口 英樹
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] 腫瘍微小環境を模倣するヒト膵癌オルガノイドの創出2016

    • 著者名/発表者名
      奥田諒、関根圭輔、上野康晴、佐藤準也、高橋正希、濱中香織、谷口英樹
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] 臓器形成におけるヘテロジェネイティの理解と制御2016

    • 著者名/発表者名
      武部 貴則、関根 圭輔、谷口 英樹
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] 腫瘍微小環境を模倣するヒト膵癌オルガノイドの創出2016

    • 著者名/発表者名
      奥田 諒、高橋 正希、佐藤 準也、関根 圭輔、上野 康晴、谷口 英樹
    • 学会等名
      第75回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2016-10-06 – 2016-10-08
  • [学会発表] De novo generation of organ buds from stem cells2016

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Sekine
    • 学会等名
      21st NAT Congress
    • 発表場所
      Nantes, France
    • 年月日
      2016-06-09 – 2016-06-10
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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