研究課題
本年度は、これまで行ってきた脱顆粒を伴う好酸球の細胞死(ETosis)のメカニズム・シグナル経路の研究成果について、スウェーデンで開催されたInternational Eosinophil Society〔国際好酸球学会)シンポジウムで発表した。現地では共同研究者であるWellerらと研究のディスカッションを行ったほか、渡米のための最終的な調整を行った。その後、ボストンへ滞在し、ハーバード大学/ベス・イスラエル・ディーコネスメディカルセンターにおける研究活動を本格的に開始した。研究のセットアップと予備実験を行うとともに、種々の好酸球性炎症疾患におけるETosisの存在について検討を進め、国際誌へ報告した。アレルギー性気管支肺アスペルギルス症については、実際の患者の炎症部位で好酸球のETosisが起こっていることを証明し、さらにアスペルギルスによる好酸球のETosis誘導機構を明らかにした。また、好酸球性中耳炎の患者には共通して好酸球のETosisが生じていることを明らかにした。そのほか、病態におけるETosisの重要性を総説または解説として提言した。
2: おおむね順調に進展している
本年度は渡航のための手続きが完了し、実際に渡米して現地でのセットアップを行い、実際に研究を開始することができた。ここまで得られたデータの一部は論文の投稿も行い、査読と追加実験を経て受理されている。
実験データの蓄積については概ね順調に進んでいる。今後は研究成果をWellerらと議論し、論文化を進めていく。さらに、国際誌への投稿、追加実験や修正のため、必要に応じて渡米して研究を行う予定である。
すべて 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件) 備考 (1件)
Cytokine
巻: 196 ページ: 68~73
10.1016/j.imlet.2018.01.013
J Allergy Clin Immunol
巻: 141 ページ: 571~585.e7
doi: 10.1016/j.jaci.2017.07.048
巻: 141 ページ: 1164~1164
10.1016/j.jaci.2017.05.047
Allergol Int
巻: - ページ: in press
10.1016/j.alit.2017.11.007
巻: 68 ページ: 280-282
10.1016/j.alit.2017.08.002
Akita J Med
巻: 44 ページ: 11-17
分子呼吸器病
巻: 21 ページ: 12-15
アレルギー・免疫
巻: 24 ページ: 48-53
http://www.med.akita-u.ac.jp/~gimclm/research.html