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2016 年度 実施状況報告書

上皮間葉相互転換システムを利用した細胞極性の形成と消失の可逆的制御機構の解析(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0347
研究機関愛媛大学

研究代表者

福田 信治  愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 講師 (70398238)

研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワード乳腺細胞 / リン酸化酵素
研究実績の概要

乳がんの研究は、その罹患率の高さから、欧米が圧倒的に進んでいる。しかし、欧米の乳がん罹患率及び死亡率が低下している一方で、日本の患者数は現在も増加し続けている。本研究では、Vanderbilt大学との共同研究によって、ヒト乳腺組織由来のオルガノイド培養技術を習得するとともに、乳がんとの関連が示唆されているリン酸化酵素Ribosomal S6 kinase (RSK)を阻害する化合物を解析することで、乳がん治療薬開発への基盤構築を目指す。
Vanderbilt大学の共同研究者は、植物由来化合物SL0101が、RSKファミリーに属するリン酸化酵素の活性を特異的に抑制することを見出している。ただし本化合物は細胞浸透性やその阻害活性の強さなど、改良が必要である。現在、米国内の有機化学合成の専門家と共同研究を行い、類似構造を持つ派生化合物の解析を行なっている。申請者は、昆虫細胞培養系によって活性型RSK2を大量精製し、合成した化合物がRSK2の活性をどの程度抑制しうるか、また抑制効果の作用機序の解析を進めている。現在、一部の化合物について、RSK2との結合が遅い、かつ解離が遅い、という特性を持つものを同定し、さらなる解析を進めている。
ヒト乳腺細胞の初代培養については、共同研究先から送られてくる凍結組織を解凍し、in vitro培養によって、乳腺オルガノイドを形成させる培養系を習得しつつある。本件については、組織の入手が困難なこともあり、さらなる経験が必要と思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

リン酸化酵素阻害剤の解析は順調であるが、米国といえども、ヒト乳腺組織の入手が困難であった。これは、組織を採取する乳がん患者の数とタイミングという予測不能の状況に左右されるためであり、やむを得ない。

今後の研究の推進方策

リン酸化酵素阻害剤については、米国内の共同研究先から類似化合物の提供を受け、さらなる解析を進める。ヒト乳腺組織の初代培養については、組織採取の機会があるたびに調製に関わる予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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