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2018 年度 実施状況報告書

上皮間葉相互転換システムを利用した細胞極性の形成と消失の可逆的制御機構の解析(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0347
研究機関愛媛大学

研究代表者

福田 信治  愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 講師 (70398238)

研究期間 (年度) 2016 – 2019
キーワード乳腺細胞 / 乳腺オルガノイド / RSK2 / 阻害剤
研究実績の概要

欧米の乳がん罹患率が低下している一方で、日本の乳がん患者数は増加を続けている。乳がんの最大の問題は転移であるため、転移能を司る分子の機能解析は抗がん剤の標的分子を考える上でも重要なポイントである。申請者が所属した米国Vanderbilt大学Lannigan研究室では、乳腺上皮細胞の運動を促進するRSK2を対象とした研究を行なっている。本年度、米国から帰国して行なった研究は以下の2点である。
(1) RSK2の機能を解析するため、RSK2のC末にGFPをノックインした乳腺上皮細胞MCF10Aを樹立し、細胞内局在の変化を解析した。RSK2は血清飢餓状態の細胞では細胞質に存在するが、増殖因子刺激によって核に移行することが知られている。そこで、増殖因子刺激後にさらに核外排出の阻害剤を添加したところ、RSK2の核局在がさらに強まることが分かった。このことはRSK2が核移行するとともに、同時並行で、積極的に核から排出されていることを示唆した。引き続き、核外輸送シグナル候補配列に変異を導入した発現ベクターを構築し、増殖因子刺激による細胞内局在への影響を解析している。
(2) 愛媛大学乳腺センターとの共同研究として、乳がん患者さんの摘出組織から正常部位を頂き、日本人由来のオルガノイド培養系の確立を始めた(倫理委員会審査済み)。まずは正常部位の単離と凍結ストックの作製を行なっている、順調に進んでいる。今後は保存したストックから実際に3次元培養を行い、脂肪の少ない日本人組織に適したプロトコールを確立する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ノックイン細胞の樹立に時間を要したため。

今後の研究の推進方策

RSK2の解析については、レンチウイルス ベクターを作製し、免疫染色へと進める。オルガノイド培養については、早急に培養を開始し、酵素処理の時間などを最適化する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Regulation of the intracellular localization of Ribosomal S6 Kinase 2 (RSK2) by EGF2018

    • 著者名/発表者名
      Shinji Fukuda, Hisayo Nishida-Fukuda, Subaru Sakamoto, Deborah A. Lannigan, Shigeki Higashiyama
    • 学会等名
      プロテインアイランド松山2018
    • 国際学会
  • [学会発表] 増殖因子によるRibosomal S6 Kinase 2 (RSK2)の細胞内局在制御機構2018

    • 著者名/発表者名
      福田 信治、福田 尚代、Deborah A. Lannigan、東山 繁樹
    • 学会等名
      第41回日本分子生物学会年会

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公開日: 2019-12-27  

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