研究課題
本研究の目的は、難治性かつ「希少癌」である骨軟部腫瘍の生命予後の改善を目的として、治療成績向上の要となる腫瘍発生・悪性化・治療抵抗の原因因子を特定し、その結果に基づいた新規バイオマーカーや治療標的の開発を進める。本研究では (1) 基課題を米国内で急速に発達している「がんクリニカルシークエンス(以下CCS)」の手法を用いて、希少癌データベースを構築して加速的に研究を促進し、早期の新規治療法の開発を目指す。(2)更にその研究に付随し、現在米国で個別化医療の中心をなす、CCSシステムの国内導入を全がん的に臨床面・研究面より進めることで、(A)欧米に遅れを取っている日本国内のCCSシステム確立による効率的な個別化医療、(B)そのシステムで日々蓄積される膨大な遺伝子データの効率的な2次研究利用法の確立を推し進め、希少癌をも網羅した全がん的生命予後を改善する日本国内完結型の体制を目指す。本研究は、順天堂大学とMemorial Sloan-Kettering Cancer Center, NY, USA(MSKCC)が協力し、MSKがんセンター施設内にて申請者の末原が6月間から1年間渡米し研究を行う計画としている。具体的にな研究実績概要は、(1)MSKCCで開発されたCCS法 “MSK-IMPACT”を用いた希少癌データベースの解析を行った。骨腫瘍約200例、軟部腫瘍700例の解析を行い、その遺伝子変化の特徴を組織分類ごとにまとめ、治療標的候補の同定を進めた。更には、(2)実臨床・研究目的に優れたCCSシステムであるMSK-IMPACTシステム導入を国内(順天堂大学内)に行い、その臨床応用を加速するための情報共有を行った。
2: おおむね順調に進展している
予定通り渡航し、米国施設でMSK-IMPACTを中心としたNGSベースの骨軟部腫瘍の解析を進めている。
引き続き、 (1) 基課題を米国内で急速に発達しているCCSの手法を用いて、希少癌データベースを構築して加速的に研究を促進し、早期の新規治療法の開発を目指す。(2)更にその研究に付随し、現在米国で個別化医療の中心をなす、CCSシステムの国内導入を全がん的に臨床面・研究面より進めることで、(A)欧米に遅れを取っている日本国内のCCSシステム確立による効率的な個別化医療、(B)そのシステムで日々蓄積される膨大な遺伝子データの効率的な2次研究利用法の確立を推し進め、希少癌をも網羅した全がん的生命予後を改善する日本国内完結型の体制を目指す。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
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