骨軟部肉腫の治療成績は依然極めて不良であり、これは「希少がん」であるが故に新規治療の開発が滞っている。全癌種横断的に次世代シークエンサーを用いた検査、がんクリニカルシークエンスに基づいたプレシジョンメディシン(精密医療)が近年欧米を中心に脚光を浴び、日本でも近年がん遺伝子パネル検査が保健収載となった。本研究ではがんクリニカルシークエンスであるMSK-IMPACを用い骨軟部腫瘍ゲノムベースのプロファイリングを進め、骨軟部腫瘍組織型ごとのOncoKBに基づいた治療適応可能遺伝子変化の頻度を明らかにし、更には骨肉腫の発生・悪性化のゲノムプロファイリングに基づいた新規治療法開発に成功した。
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