研究課題/領域番号 |
15KT0010
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
涌井 智子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70725845)
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研究分担者 |
島田 千穂 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30383110)
高橋 龍太郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 副所長 (20150881)
児玉 寛子 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (50424007)
平山 亮 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10728075)
伊東 美緒 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20450562)
中里 和弘 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90644568)
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2019-03-31
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キーワード | 介護 / 家族 / 看取りケア / 介護レディネス / 終末期ケア / 地域 / 認知症介護 |
研究実績の概要 |
本研究は、高齢者の介護経過に伴う介護家族のデータを日常的に蓄積し、これをもとにした地域循環型の家族介護支援システムの構築を目的とする。これにより、現在介護に携わる家族介護者の負担の軽減による継続的な在宅介護の実現を目指し、急速な少子高齢化という我が国の現状において、女性だけでなく男性における家族介護のレディネスを高め、家族の介護を終了したポスト介護者の生活再建と地域での家族介護支援の担い手の育成を実現することを目指している。初年度である平成27年度は、次年度以降の支援プログラム開発評価と縦断的データ蓄積の基礎となる研究知見の蓄積に努め、わが国の家族介護の多様性の現状と既存の介護者支援の実態を明らかにした。加えて、平成28年度より調査を開始する介護経過に伴う介護家族の日常的縦断データ取得、および介護レディネス向上支援、介護者負担軽減支援、ポスト介護者生活再建と他介護者を支援する側への移行支援のための実査に向けた調査対象者とステークホルダーへのヒアリングを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は家族介護の多様性の現状と既存の介護者支援の実態を明らかにし、自治体が実施する介護者支援状況の調査、諸外国の介護者支援システムの精査に焦点をあてて研究を実施するとともに、次年度以降の支援プログラム開発評価と縦断的データ蓄積の基礎となる先行研究の整理、研究計画精査のための研究会開催を行った。国民生活基礎調査の解析および介護者やケアマネジャーら、関係者らへのヒアリングの実施と、参加した国際学会において、各国の介護者支援プログラムの最新状況と課題について情報を収集した。次年度の実査に向けて研究計画を精査し、倫理委員会の申請を行うなど、概ね研究計画どおりに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、介護経過に伴う介護家族の日常的縦断データ取得、および介護レディネス向上支援、介護者負担軽減支援、ポスト介護者生活再建と他介護者を支援する側への移行支援を実現するために必要な研究データを取得する。特に、家族介護縦断データ蓄積に関しては、他世代かつ、介護の時間経過に伴ったデータの取得を目的とすることを特徴とし、これまで蓄積されてこなかった介護者の介護負担や身体的・精神的健康の短いスパンでの変化の取得を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度は、先行研究の整理、及び共同研究者らとの研究会開催により、平成28年度以降に実施する研究計画を精査した。これにより、当初予定していたよりも実査にかかる経費が必要になることが予定されたため、研究費の使用を次年度の実査のために先送りすることとした。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度は研究実査6本(タブレット調査、インタビュー調査、インターネット調査、介入調査等)を予定している。特に、タブレットを使用した家族介護者調査においては、調査対象者が多様となるよう年齢、性別、介護者の社会階層が多様となるよう対象者をリクルートすることを予定しており、これらの対象者については調査の実施に当たって、タブレットの貸与のみならず、タブレットを用いてデータを入力するにあたって、通信費などの経費がかかることが予想され、余剰分についてはこれらに使用する予定である。
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