研究課題/領域番号 |
15KT0020
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
伊藤 仁一 熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
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研究分担者 |
浪川 幸彦 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (20022676)
瀧澤 重志 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40304133)
堀山 貴史 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (60314530)
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2019-03-31
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キーワード | 直観幾何学 / 多面体 / 折り畳み / フレークワーク / 剛性 / 数学教育 |
研究実績の概要 |
平成28年度も主要な4つのテーマ(A)多面体の連続的平坦折り畳み,(B)建築工学との連携,(C)数学教育との連携,(D)直観幾何学の確立に対して以下のようにバランス良く成果を上げることが出来た. (A)に関しては,昨年度受理された直交多面体の折り畳みの論文を出版し,その手法を拡張して,任意の多面体の連続折り畳みに関する議論を行いプレプリントを作成した(MITのグループとの共同研究).隣接2面を剛とする凸多面体の新たな折り畳みのプレプリントを作成した(奈良氏との共同研究). (B)に関しては,6月と11月と3月にフレームワーク研究会を行い,バージョイントやパネルヒンジフレームワークに関する新たな剛性の条件を議論した. Space Syntax に関連する幾何空間での分析手法に関する問題定義を行った(分担者:瀧澤). (C)に関しては, ICTを用いた動く教具を用いた教材開発について研究を進めた.RIMS共同研究「直観幾何学を用いた数学教師に必要な数学能力開発の研究」を行った.数学教員養成カリキュラム改革の研究を進めた(分担者:浪川). (D)に関しては,直観幾何学といえる数学の拡張としては,多面体上の単純測地線に関するプレプリントを作成した(J.Rouyer, C.Vilcu氏との共同研究),多面体を折紙的変形で裏返す問題(堀尾氏との共同研究),東京オリンピックのエンブレムの幾何学的組合わせ論的解析(分担者:堀山)等がある.研究会「直観幾何学2017」を2月に開催して,多くの参加者をえた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計算機科学や建築工学の共同研究者後の共著の多面体に関する論文が出版され,その拡張に関する研究が進んでいる. 研究会「直観幾何学」の参加者が年々増えている. 直観幾何学といえるような新たな問題の開拓も進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
2年間で順調に成果を得られたので,このまま4つのテーマについてバランス良く発展させることを計画している.また,新たなテーマを開拓することと,直観幾何学と関連しそうな分野の開拓を計画している.
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次年度使用額が生じた理由 |
熊本地震の影響も有り十分に海外の研究機関を訪問することが出来なかった.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度と最終年度で昨年度出来なかった海外の研究機関の訪問を計画している.
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