研究成果の概要 |
森林,農地,都市など土地利用が異なることで溶存微量金属の負荷量が変化し,特に水田や都市部からの微量金属負荷が高い値を示した。集水域における人間活動も,森林などともに,沿岸域に供給される微量金属の発生源として重要であることが分かった。この微量金属の輸送に関わる有機物について,森林と農地からの土壌有機物の塩分濃度上昇による量的・質的変化を調べ,森林の樹種や農地の作物種に依存することを明らかにした。沿岸域に到達する直前の汽水域では,凝集に伴う金属の挙動が(Fe),(Mn),(Al, V),(Ni, Cu, Zn)の4類型に分類され,特に鉄は懸濁態や凝集体が存在すると不溶態になりやすいことが分かった。
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