研究課題/領域番号 |
15KT0048
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
紛争研究
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
久保 慶一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30366976)
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研究分担者 |
大串 敦 慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (20431348)
妹尾 哲志 専修大学, 法学部, 教授 (50580776)
森 聡 法政大学, 法学部, 教授 (60466729)
前田 弘毅 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (90374701)
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2020-03-31
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キーワード | 分離主義紛争 / 紛争介入 / 外交政策 / ユーラシア / アメリカ / ドイツ / ロシア |
研究成果の概要 |
本研究が遂行した現地調査・資料収集とスラヴ・ユーラシア地域の分離主義紛争の諸事例の比較の作業により、様々な興味深い知見が得られた。特に興味深い点として、(1) 欧米・ロシアの外交政策の一貫性の欠如、(2) 欧米・ロシアの外交政策に対して当事国政府・分離主義勢力側の行動が与える影響、(3) アクターの誤算、を挙げたい。例えばウクライナ紛争においては、ロシアによる現地勢力の支援・介入は多様な形態を取っており、ロシア政府の一貫した戦略によるものではなく、各分離主義地域の内部の政治力学とそこで主導権を得た現地の政治エリートの特徴によって影響されていたことが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
比較政治学、旧ユーゴ地域研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究計画では、これまで対話が十分でなかった紛争地域を研究対象とする地域研究者と、欧米やロシアの外交政策を研究対象とする国際政治学者が共同作業を行うことにより、武力紛争の勃発、拡大とその鎮静化のプロセスにおける紛争地域のアクターと外部から関与する大国の間の相互作用を明らかすることができた。こうした共同作業は先行研究において必ずしも十分に行われてきたとはいえず、大きな学術的意義があると考える。また、本研究の社会的意義として、本研究の成果物を通じて、大国が地域紛争を煽っているといった一面的な描写がされがちなこれらの分離主義紛争について、より多面的な紛争の理解を示すことができた点が挙げられる。
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