研究実績の概要 |
本研究では有機化学・分析化学・計算科学が連携し、緊密に情報を共有することで、従来ブラックボックスである「炭素―水素結合活性化反応の本質」を明らかにし、「炭素―水素結合活性化反応の遷移状態制御」と「安価ですぐれた触媒を設計するうえでの指針確立」を目標とする。平成28年度は、平成27年度に得られた結果を基に、炭素(sp3)―水素結合活性化反応を測定対象とし、「均一系触媒系」(N. Chatani et al, J. Am. Chem. Soc. 2011, 133, 12984.)と、「ナノ粒子触媒系」(M. Arisawa et al, Adv Synth. Catal. 2014, 356, 1361.)の両方の系について、律速段階の決定・塩基および溶媒の役割について初期検討を実施した。また、これらの反応機構を決定するため、得られた結果を詳細に解析し、計算結果の精度を上げる為の工夫を進めた。現在、第2段階の検討に進んでいる。
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