研究課題/領域番号 |
15KT0071
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
川上 隆史 山梨大学, 総合研究部, 助教 (60638881)
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2018-03-31
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キーワード | DIVERSEシステム / PUREシステム / cDNAディスプレイ / ペプチドタグ / タンパク質ラベリング / バイオイメージング / 蛍光イメージング / 蛍光プローブ |
研究実績の概要 |
(ポリ)ペプチドタグと低分子の反応などの生体分子関連化学反応の創製は、化学反応の遷移状態制御の機構解明において非常に重要である。これまでに、低分子との反応を介して特定タンパク質をラベルするための様々なペプチドタグ(sortase基質ペプチドタグ、トランスグルタミナーゼ基質ペプチドタグ等)が報告されているが、天然に既に存在するタンパク質の改変や、メカニズムに基づいたデザイン、ファージディスプレイ等の細胞系分子進化のいずれかによって開発されてきている。 昨年度は、数十兆種類という多様(diverse)な(ポリ)ペプチドタグライブラリーからの超高速スクリーニングを可能にする無細胞系の分子進化により、タンパク質ラベリング用ポリペプチドタグを創製する新システム(DIVERSEシステム:Directed In Vitro Evolution of Reactive peptide-tags via Sequential Enrichment)を開発し、非酵素的に共有結合でラベリングするペプチドタグのde novo創製を達成した。そして創製したペプチドタグを用いて、様々な蛍光プローブによるタンパク質ラベリングや生細胞内タンパク質のバイオイメージングへの応用を実証した(Kawakami et al., Chemisty & Biology, 22, 1671-1679, (2015))。 本年度は、bioorthgonal reaction(Cu-free click chemistry)を利用して、遷移状態を制御するための新たな人工分子の調製を推進した。その結果、生体直交性官能基の修飾体に対する前駆体の生成を確認することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
bioorthgonal reaction(Cu-free click chemistry)を利用して、遷移状態を制御するための新たな人工分子の調製を推進し、生体直交性官能基の修飾体に対する前駆体の生成を確認することに成功したため。
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今後の研究の推進方策 |
創製したペプチドタグと低分子の間の新規化学反応について、その遷移状態制御の機構解明を推進する。 また、遷移状態を制御する新たな機能性人工生体分子の開発を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度異動した先である新所属機関(山梨大学)において、より多くの共通機器が利用可能となったため、計画よりも研究費を抑えることが可能となった。
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次年度使用額の使用計画 |
引き続き、細胞生物学実験試薬・器具、有機合成化学実験試薬・器具などの物品費、学会発表のための旅費等として使用する計画である。
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