研究課題/領域番号 |
15KT0097
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研究機関 | 静岡県立大学短期大学部 |
研究代表者 |
野口 有紀 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (30612618)
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研究分担者 |
小坂 健 東北大学, 歯学研究科, 教授 (60300935)
吉田 直樹 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (90270917)
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2019-03-31
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キーワード | 健康寿命 / 高血圧 / 一日の歩行時間 / 居住地域 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、健康寿命日本一の静岡県で、「お達者度」上位地域居住健康高齢者の生活習慣、社会参加・社会資本、地域環境などに着眼した横断調査を実施し、どのような要因が地域住民の健康状態に影響を与えているか明らかにし、健康寿命の延伸の要因を検証することである。2018年度は、1.文献レビュー、2.解析の打ち合わせ、3.情報収集、4.解析を行った。 1.文献レビュー:健康寿命や健康の社会的決定要因の中間的要素、JAGESプロジェクト調査で使用した調査項目にフォーカスした文献レビューを引き続き行った。加えて、1日の歩行時間、近所づきあい、居住地域に着目し、健康寿命と関連性の深い要因についてリスト化した。2.解析の打ち合わせ:研究分担者および連携研究者などと解析の打合せを行った。3.情報収集:関連学会に参加し、情報収集を行った。4.解析:高血圧、認知機能低下、転倒経験、うつ状態の有り無しを従属変数とし、1日の歩行時間、BMI、喫煙、飲酒、社会的支援、居住地域を説明変数とし、性、年齢、世帯収入、教育歴を調整した上で、それぞれロジステック回帰分析を実施した。高血圧、認知機能低下、転倒の経験ありの者はない者と比較し、オッズ比が1.44[95%CI1.01-1.89]、2.10[1.56-2.81]、2.07[1.49-2.88]となり1日の歩行時間30分未満で有意に高かった(p<0.05)。高血圧の者はそうでない者と比較し、オッズ比が1.25[95%CI1.03-1.51]となりお達者度下位地域が有意に高かった(p<0.05)。 要介護認定を受けていない65歳以上の高齢者の高血圧有病者と一日の歩行時間、居住地域との関連がある可能性が示唆された。
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