早春に開花するザゼンソウは、肉穂花序と呼ばれる特異器官が特異的に発熱し、当該温度を23℃程度に維持できる恒温性を有している。本研究においては、ザゼンソウ体温時系列に対し、現時点温度から次時点温度へのジャンプ量を取り、その特性を解析した。その結果、ジャンプ量のヒストグラムは尖度が高く、正規分布等の通常の古典的分布とは異なることが明らかとなった。さらに、ヒストグラムへのモデル分布の解析を行った結果、負の整数値をも取る混合Poisson分布におけるPoisson強度が小さい状況が良くフィットすることが判明した。また、得られた結果はKolmogorov-Smirnov検定により肯定的に検証された。
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