研究課題
分子が自己組織化し分子集合体を形成することで,個々の分子にはない新たな機能を発現することができる。分子集合体の構造は自己組織化過程の遷移状態に依存している。すなわち,自己組織化の遷移状態制御によって分子集合体の構造設計が可能となる。このような機能性分子集合体として,可逆な分子間相互作用によって重合した超分子ポリマーが注目を集めている。しかし,超分子ポリマーには可逆な相互作用によって形成されるために重合反応の制御が難しいという大きな問題点がある。この問題を解決するためには,超分子ポリマーの重合を自在に制御することが必要である。我々は,イソオキサゾールを含む平面積層分子が分子間相互作用により積層することを見出している。そこで,イソオキサゾール部位と白金錯体部位やチオフェン環の縮環した新たな平面芳香族分子を開発した。これらの分子は双極子ー双極子相互作用,金属間相互作用,硫黄間相互作用を駆動力に協同的自己集合を示すことを見出した。
2: おおむね順調に進展している
現在までに、協同的自己集合を示す分子構造を見出しており、超分子リビング重合への検討を行う準備段階にある。
現在のところ当初の予定通り研究計画が進んでいる。今後は、超分子リビング重合の実現に向けて検討を重ねていく。
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すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 1件、 査読あり 18件、 謝辞記載あり 10件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (47件) (うち国際学会 12件、 招待講演 5件) 図書 (1件)
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