研究課題/領域番号 |
16002005
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 早苗 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70127611)
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研究分担者 |
矢木 雅敏 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (70274537)
河合 良信 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (10038565)
篠原 俊二郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (10134446)
伊藤 公孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50176327)
藤澤 彰英 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60222262)
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キーワード | プラズマ乱流 / 構造形成 / 選択制 / 乱流輸送 / メゾスケール構造 / 構造相転 / 確率的遷移 / 乱流計測 |
研究概要 |
本計画の初年度である平成16年度には、まず大きな3つの柱からなる5年間の研究計画を具体的に策定した。3つの柱としては:(i)遠非平衡プラズマの非線形・統計理論の体系化、(ii)非線形シミュレーションによる素過程検証と輸送シミュレーションによる構造形成研究や普遍化(iii)直線プラズマ実験及びCHSトーラス実験による乱流素過程、構造形成や確率遷移の研究である。基本方針の分析と決定後、つぎに述べたような具体的な成果を得た。 (i)理論:構造形成における非線形機構は、揺動の非線形発展、帯状流の励起と非線形飽和、長相関モードの励起、等の機構を解析し、輸送や非線形状態の一般式。統計遷移理論では乱流ノイズを繰り込んだ非線形ポテンシアルを提示し確率統計的性質を議論しているがその一般化を進める。メゾスケールの帯状流と微視的乱流の共存系の研究を総覧しP.H.Diamond, S.-I. Itoh, K.Itoh, T.S.Hahm : Review of zonal flows(Plasma phys.Contr.Fusion)が出版のはこびとなった。(ii)シミュレーション:乱流や帯状流非線形飽和、熱輸送や運動量輸送を定量的に示すコードを用いたシミュレーションを行い、熱輸送による運動量輸送の理論モデルの法則検証を行った。メゾスケール流と微視的揺動のエネルギー配分比の帰納式を提案。輸送シミュレーションはコードの整備を進め、最新の理論成果を取り入れた。(iii)実験:乱流素過程の実験は九州大学の直線プラズマの乱流場の観測機器・データ収集系を整備した。次に揺動解析に進む。トーラス実験は微視的揺動とメゾスケール電磁場構造について世界で初めての同定に成功した。 本課題に関わる世界最先端の関連研究者を招聘し、国際作業会をおこない、これらの成果について詳細な分析をおこなった。同時に来年度の研究計画策定も準備した。
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