研究課題
(i)理論乱流揺動と流れのエネルギー分配比の理論表式が導出され非線形シミュレーションの検証を得た。トカマクプラズマのH-モード遷移と呼ばれる構造相転移において、二次元構造の界面が出来ることを理論的に示し急速に密度勾配が形成されることを示した。従来謎とされていたH-モード遷移における急速な勾配形成に理解を与えた。(ii)非線形シミュレーショントーラスプラズマについて、乱流揺動が時空発展をするダイナミックスが数値実験で明確に観測され、理論式との比較を可能にした。帯状流と微視的乱流の結合問題では、乱流が帯状流を生み出す力がシミュレーションで観測され乱流輸送の理論式を検定した。微視的な乱流揺動が急速に成長することによって巨視的なMHD(磁気流体力学)不安定性を早く成長させることを発見し、多重スケールの非線形機構が共存するプラズマの構造形成過程を見出した。(iii)輸送シミュレーション理論の成果を輸送コードに結合し、トカマク実験の予言力あるコードを発展させた。輸送コードTASK2005は国際的にも高い評価を受け国際熱核融合実験炉の計画を先導しており、その公開・出版の作業を進めた。直線プラズマ実験の設計解析のための「数値直線プラズマ(numerical linear device : NLD)」を開発した。直線プラズマを対象にシミュレーションをおこない、乱流状態を実現する実験条件を探索し、乱流の時空構造に基づいて実験観測の高精度化を可能にした。(iv)実験研究直線プラズマ装置では、持続時間400ms(2秒周期)のブルーモードと呼ばれる比較的高密度のプラズマ生成が達成された。浮遊電位やイオン飽和電流データを含め192チャンネル同時に1μsきざみで収集するデータロガーとサーバーのシステムが完成させた。CHS装置では、重イオンビームプローブによる100-300kHz程度の高周波乱流の位相を含めた精度の高い内部構造の観測が達成された。高周波アルフベンモードの時間発展の様子を極めて明瞭に観測する事に成功した。
すべて 2006 2005
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Plasma Phys.Contr.Fusion (印刷中)
Plasma phys.Contr.Fusion (印刷中)
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