研究課題
(1)メダカTo12因子を改変し、トランスポゾンベクターの開発を行った。このトランスポゾンベクターにスプライスアクセプター部位、リポーター遺伝子であるGFP遺伝子、SV40のポリAシグナルを組み込んだ遺伝子トラップベクターを構築した。次に転移酵素をコードするmRNAを試験管内で合成し、遺伝子トラップ下クターをもつプラスミドDNAとともに、ゼブラフィッシュ受精卵内へ微量注入により導入した。(2)微量注入を施された胚を成魚にまで育て、かけあわせにより次世代のゼブラフィッシュを得た。それら次世代ゼブラフィッシュ胚を実体蛍光顕微鏡下で観察することにより、GFPを組織特異的、器官特異的に発現するトランスジェニックゼブラフィッシュを合計75系統分離した。(3)これらゼブラフィッシュ系統について、トランスポゾン挿入部位のインバースPCRによる解析を行った。その結果、51のトランスポゾン挿入をゼブラフィッシュゲノム上にマップすることができた。(4)これらゼブラフィッシュ系統について、トランスポゾン挿入がトラップしている遺伝子の5'RACEによる解析を行った。その結果、発生段階で組織特異的、器官特異的に発現している16の新規遺伝子を発見した。(5)これらトランスポゾン挿入をもつヘテロ2倍体フィッシュをかけあわせ、ホモ2倍体胚を作製し、表現型の解析を行った。その結果、劣性致死を引き起こすトランスポゾン挿入を1つ同定した。
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