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2005 年度 実績報告書

情報セキュリティ基盤に起因するリスクを管理するための情報経済工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16016223
研究機関東京大学

研究代表者

松浦 幹太  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00292756)

キーワードセキュリティ・マネジメント / リスク管理 / 最適投資 / サービス妨害攻撃 / 侵入検知
研究概要

安心して生活できる電子社会を構築するためには、情報セキュリティ技術を開発し、適切に利用し、さらにその利用を支えるインフラストラクチャを築いて運用しなければならない。それらの各局面において、情報経済工学的視点が重要となる。実際、情報セキュリティ基盤に起因するリスクを語るにあたって、技術を解さない一般ユーザがより容易に理解できる(したがって安心感につながる)ようにする手段の一つとして、経済学的な利害得失で説明するアプローチがある。情報セキュリティ技術と経済学の融合に関しては、本研究の研究代表者が2001年2月に発表した先駆的文献から1年余り経過した2002年5月に、第1回国際ワークショップ「Workshop on Economics and Information Security」がカリフォルニア州立大学バークレー校で開催された。本研究は、そのような国際的潮流を予見した上で根本的な着想が組み立てられた研究計画に基づいて実施された。
具体的には、上記各局面における経済工学的リスク管理によって「(当該研究領域の公募概要に掲げられている)安心して生活できる情報環境」に貢献すべく、情報セキュリティへの最適投資分析手法を実際の日本企業のデータに応用して、中程度の脆弱性に重点的に投資する理論的枠組みの有効性を関数系レベルで確認した。同時に、技術的なセキュリティ対策を教育・啓蒙などと併用すれば効果的であることを計量経済学的分析で実証し、そのような分析で設定する代理変数の取り方などの研究手法を確立した。さらに、リスク管理機能を提供する金融ポータルサイトの可用性等を守るための工学的要素技術の完成度を高め、国内学会における受賞や、採択率の低いLNCS採録国際会議発表レベルまで完成度を高めた。例えば、未知のサービス妨害攻撃を検知する情報理論的な手法で世界最高の検知性能を達成するなどした。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (9件)

  • [雑誌論文] University-Industry Collaboration in SCIS Compared to the IEEE Symposium on Security and Privacy2006

    • 著者名/発表者名
      Kanta Matsuura
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2006 Symposium on Cryptography and Information Security (CD-ROM)

  • [雑誌論文] 暗号要素技術を用いない決定論的パケットマーキング法による単一パケットIPトレースバックについて2006

    • 著者名/発表者名
      細井琢朗
    • 雑誌名

      2006年暗号と情報セキュリティシンポジウム講演論文集 (CD-ROM)

  • [雑誌論文] Information Security Incidents and Countermeasures : An Empirical Analysis Based on an Enterprise Survey in Japan2006

    • 著者名/発表者名
      Wei Liu
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2006 Symposium on Cryptography and Information Security (CD-ROM)

  • [雑誌論文] 情報ネットワーク・システムの脆弱性とセキュリティ投資に関する実証分析2005

    • 著者名/発表者名
      田中秀幸
    • 雑誌名

      社会・経済システム学会誌 26

      ページ: 97-101

  • [雑誌論文] Detection of Unknown DoS Attacks by Kolmogorov-Complexity Fluctuation2005

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Furuya
    • 雑誌名

      Lecture Notes in Computer Science 3822

      ページ: 395-406

  • [雑誌論文] Cross-Sector Collaboration in Japanese Information-Security Industry, and the Shock of Personal Information Protection Laws2005

    • 著者名/発表者名
      Kanta Matsuura
    • 雑誌名

      Proceedings of the 11th International Conference on Industrial Engineering and Engineering Management

      ページ: 1178-1181

  • [雑誌論文] University-Industry Collaboration in the Information Security Field : An International Comparison2005

    • 著者名/発表者名
      Kanta Matsuura
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2005 IEEE International Engineering Management Conference

      ページ: 95-98

  • [雑誌論文] Bloomフィルタを用いたパケットマーキング法によるIPトレースバックでの複数パケット利用追跡について2005

    • 著者名/発表者名
      細井琢朗
    • 雑誌名

      コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)2005論文集(情報処理学会シンポジウムシリーズ) 2005-I・13

      ページ: 91-96

  • [雑誌論文] ベイジアンフィルタと社会ネットワーク手法を統合した迷惑メールフィルタリング2005

    • 著者名/発表者名
      大福泰樹
    • 雑誌名

      コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)2005論文集(情報処理学会シンポジウムシリーズ) 2005-I・13

      ページ: 325-330

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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