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2004 年度 実績報告書

ネットワークを利用したバーチャルもの作りの産業組織デザインに関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16016253
研究機関京都大学

研究代表者

赤岡 功  京都大学, 経済学研究科, 教授 (10025190)

研究分担者 日置 弘一郎  京都大学, 経済学研究科, 教授 (70114022)
末松 千尋  京都大学, 経済学研究科, 助教授 (80335231)
菊谷 達弥  京都大学, 経済学研究科, 助教授 (80183789)
松井 啓之  京都大学, 経済学研究科, 助教授 (90272682)
若林 直樹  京都大学, 経済学研究科, 助教授 (80242155)
キーワードものづくり / 中小製造業 / ネットワーク / コラボレーショ / ビジネスモデ / モジュール化 / 擦り合わせ
研究概要

本研究では、本格的なデジタルエコノミーの進展にともなう、工場の海外移転の急速な展開と、電子調達による企画部品などの海外調達の広まりの中で、日本の工業集積が直面している産業構造上の危機を、地域の工業集積がその分業構造とネットワーク利用の高度化の中でどのように対応し、どのような新たな産業創成のビジョンを形成しつつあるかについて学際的な研究を行った。
平成16年度においては、15年度に引き続き、京都における中小企業の下請けのネットワーク構造に関する調査と分析から、電子メールなどの情報ネットワークの活用が下請け構造に与える影響について明らかにした。さらに消費者と生産者のコラボレーション型の生産がビジネスモデルと成立するかどうか検討、分析するため、諏訪岡谷地区の工業集積企業群の協力を得て、オンラインによるものづくりの実験プロジェクトを実施した。本実験では、京都大学経済学部と岡谷にあるインダストリーネットワーク社をインターネット経由で結び家庭用のPCについて、発想、企画、開発、生産という一連のプロセスを実際に行い、最終的に量産試作機を開発した。そして、量産試作機を東京秋葉原において、実際に展示を行うことで、実際の消費者の反応を調べるマーケット調査までを実施した。これらの実験を通じて消費者(使い手)と生産者(作り手)が密な関係を有するオンラインものづくりというビジネスモデルにおいて発生する問題や課題を明確にすることを目的としている。
今回PCを開発する経緯から静穏性や発熱の問題は、単なるモジュールの組み合わせだけでは解決せず、部品やデザインを総合的に「擦り合せ」ることによってのみ解決が出来る余地が極めて大きく、工業集積に代表される、製造者間の密なコラボレーションの必要性を再度確認したが、同時に複数の企業を巻き込んだプロジェクトのマネジメントの困難さが課題として重要視された。今後は、一連の実験プロセスのサイクルが修了したことを踏まえ、詳細な分析を行うことで、ビジネスモデルとしての可能性について検討を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 地方自治体における情報化の失敗に関する事例研究2004

    • 著者名/発表者名
      松井啓之
    • 雑誌名

      組織科学 38・2

      ページ: 51-60

  • [雑誌論文] 経済・経営学からみたコラボレーション2004

    • 著者名/発表者名
      松井啓之
    • 雑誌名

      ECOM『設計・製造データの活用と流通に関する調査研究企業間のエンジニアリングコラボレーション』

      ページ: 31-67

  • [図書] オープンソースと次世代IT戦略-価格ゼロ時代のビジネスモデル2004

    • 著者名/発表者名
      末松千尋
    • 総ページ数
      266
    • 出版者
      日本経済新聞社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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