研究課題
本研究では、これまで独立に設計評価されてきた公開鍵暗号方式と電子署名方式とにおける証明可能安全性の議論に対して統一的理論を検討し、また、証明可能変換の保存する暗号原理の解析を行った。さらにこの理論を用いて、既存の方式の改良や新たな方式の設計を試みた。また、パスワードなどの個人秘密情報の機密保護のための評価モデルは数多く提案され、このモデル上での安全性評価は行われている。しかし、個人ID情報の保護に関する分野は、まだ研究途上にある。このために、本研究では、『双対性』原理に注目し、既存の(動的)パスワード認証に関する一連の結果がどの程度、動的個人ID情報を用いた認証方式に適用可能か、検討を行った。さらに、動的個人ID情報を用いた認証方式を、よりユーザ数の大きなシステムに実装すべく、信頼できる第三者機関(TTP)や公開鍵認証基盤(PKI)と融合した拡張システムの設計と評価を行った。この際も、既存の動的パスワード方式の結果を双対性原理に照らしながら検討した。研究が提唱する『双対性』に注目し、既存の(動的)パスワード認証に関する一連の結果がどの程度、動的個人ID情報を用いた認証方式に適用可能か、検討した。特に、これまでの証明モデルの主流であった計算論的な議論だけでなく、様相論理を用いた安全性・匿名性を調べた。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
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