研究分担者 |
鶴 正人 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (40231443)
小出 洋 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90333517)
藤原 暁宏 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (10295008)
池永 全志 九州工業大学, 工学研究科, 助教授 (50284716)
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研究概要 |
ネットワーク上に分散した大量の計算機等のさまざまな資源を効果的に共有化し,グリッドコンピューティングで利用するため,1.ユーザ主導のネットワーク利用の効率的な選択,2.ネットワーク性能推定からの情報を考慮するタスクスケジューリング,3.通信タスク分割を用いた通信スケジューリングアルゴリズムの研究を行っている. 1.については,Gridコンピューティング環境でスーパースケジューラと連携して利用状況の管理や資源割り当て,経路制御等を行うネットワーク制御管理機構について検討を行なった.スーパースケジューラとネットワーク制御管理サーバが連携することで得られる情報に着目し,Gridアプリケーションが必要とする通信特性に応じた適切なネットワーク制御を行う手法を提案し,シミュレーションにより,その有効性を示した. 2.については,ネットワーク分散計算環境でのマスタ/ワーカ型の並列計算において,アプリケーションのデータ送信と計算を複数のラウンドに分割し重ね合わせることにより良好な応答時間を達成するスケジューリング手法について検討を行ない,通信のタイミングを決定するアルゴリズムを提案した.その性能評価により,提案アルゴリズムがデータの送信時間がアプリケーション応答時間に与える影響を極力抑え,下限値に極めて近い性能を達成できる事を示した.さらに,マスタ/ワーカ以外の任意のタスク間のデータ依存や制御依存関係のある並列計算においてもネットワーク性能推定からの情報を考慮して,必要ならタスクの複製を行い通信を削減する新しいスケジューリング手法を提案し,実装して性能評価することにより,その有効性を示した. 3.については,全対全通信の1つである完全交換操作を取り上げ,そこで必要とされる通信処理を効率的に実行するためのスケジューリング手法の提案と考察を行った.
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