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2004 年度 実績報告書

インターフェロン-IRFファミリー転写因子活性化の役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16017220
研究機関東京大学

研究代表者

高岡 晃教  東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30323611)

研究分担者 本田 賢也  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60334231)
キーワードインターフェロン / Toll様受容体 / 樹状細胞 / IRFファミリー / 自然免疫 / 転写因子 / 炎症性サイトカイン
研究概要

本年度において,我々は,TLR9ファミリーであるTLR7およびTLR9下流でIFN遺伝子誘導につながる新しい経路を見出した.TLR7およびTLR9下流でのIFN産生誘導機構に関してはMyD88依存性であること以外は明らかにされていなかった.まず,我々は,このTLR7およびTLR9下流でのIFN遺伝子誘導において,従来ウイルス感染によるIFN遺伝子誘導に必須であることが知られているIRF-3およびIRF-7転写因子の関連性について検討を行った.その結果,FRET(fluorescence resonance energy transfer)解析により,細胞質においてIRF-7がMyD88と会合することを見出した.一方IRF-3はMyD88とは会合しないことが示された.また,luciferase reporter assayやCpG-A ODN(oligodeoxynucleotides)刺激による核移行の解析の結果,MyD88依存性にIRF-7が活性化され,核移行することも明らかとなった.様々なMyD88の変異体を用いた実験により,このIRF-7の活性化にはMyD88のdeath domain(DD)が必須であった.さらにIRF-7はTRAF6がIRF-7と会合し,その活性化に関与することも見出した.従来,IRAK4はMyD88のDDと会合し,下流のNF-kB活性化につながる必須の分子であることが知られていたが,今回MyD88欠損マウス由来のPDCsと同様にIRAK4欠損マウス由来のpDCsにおいてCpG-A ODNおよび一本鎖RNA刺激によるIFN-α産生誘導が全く消失することもわかり,TLR9-MyD88下流におけるIRF-7の活性化にIRAK4が関与していることも示唆された.一方,IRF-5転写因子が様々なTLRs下流においてMyD88依存的に活性化される新しい調節因子であることも見出した.活性化されたIRF-5はIFN遺伝子誘導ではなく,炎症性サイトカインであるTNF-αやIL-6,IL-12の遺伝子発現誘導に関わっていることを明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Integral role of IRF-5 in the gene induction programme activated by Toll-like receptors.2005

    • 著者名/発表者名
      Takaoka.A., Yanai, H., Kondo, S., Duncan, G., Negishi, H., Mizutani, T., Kano, S., Honda, K., Ohba, Y, Mak, T.M., Taniguchi, T.
    • 雑誌名

      Nature 434・7030

      ページ: 243-249

  • [雑誌論文] Role of a transductional-transcriptional processor complex involving MyD88 and IRF-7 in Toll-like receptor signaling.2004

    • 著者名/発表者名
      Honda, K., Yanai, H, Mizutani, T, Negishi, H., Shimada, N, Suzuki, N, Obba, Y, Takaoka.A., Wen-Chen Yeh, Taniguchi, T.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101・43

      ページ: 15416-15421

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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