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2005 年度 実績報告書

パラインフルエンザウイルスの抗インターフェロン蛋白質

研究課題

研究課題/領域番号 16017236
研究機関福井大学

研究代表者

後藤 敏  福井大学, 医学部, 助教授 (00211920)

研究分担者 小松 孝幸  福井大学, 医学部, 助手 (20215388)
竹内 健司  福井大学, 医学部, 助手 (40236419)
キーワードパラインフルエンザウイルス / インターフェロン / 抗インターフェロン蛋白質 / V蛋白質 / C蛋白質 / MDA5 / PKR / STAT
研究概要

ウシパラインフルエンザ3型ウイルス(PIV3)のインターフェロン(IFN)アンタゴニストを同定し、その抗IFN機構を1型ウイルス(PIV1)(センダイウイルス)と比較した。
PIV1とPIV3のV蛋白質は、いずれもdsRNAのセンサーであるMDA5を介するシグナルをブロックすることによりIFN-β産生誘導を抑制した(投稿準備中)。しかし、同じdsRNAのセンサーであるRIG-Iを介するシグナルを抑制する能力はなかった。PIV3のP遺伝子がコードするP蛋白質、V蛋白質、C蛋白質、D蛋白質のJAK-STAT経路阻害能を検討した結果、主たるJAK-STAT経路阻害活性は、C蛋白質が担っていることがわかった。PIV3 C蛋白質は、IFNの種類によらずSTATsのリン酸化を阻害する(投稿準備中)。一方、PIV1 C蛋白質は、IFN-α刺激によるSTAT2のチロシンリン酸化を阻害するが、IFN-γ刺激によるSTAT1リン酸化は阻害しない。しかし、IFN-γ刺激によって生じたリン酸化STAT1のGASへの結合を阻害する。
パラミクソウイルス亜科全体でみると、MDA5経路の阻害を担っている蛋白質は共通しており、いずれもV蛋白質であった。一方、JAK-STAT経路の阻害活性については、V蛋白質が担うRubulavirus, Avulavirus属とPとV蛋白質が担うMorbillivirus, Henipavirus属とC蛋白質が担うRespirovirus属の3つのグループに分類された。以上から、JAK-STAT経路阻害能は、進化上、MDA5経路阻害能よりも新しく出現した抗IFN能であることが推測された。本研究では、さらに、PIV1 C蛋白質の第三の抗IFN活性として、感染細胞におけるPKRの活性化(リン酸化)阻害能の存在を明らかにした(投稿準備中)。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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