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2005 年度 実績報告書

HIVの複製・病原性発現に必須なアクセサリー蛋白質の系統的構造・機能相関解析

研究課題

研究課題/領域番号 16017270
研究機関徳島大学

研究代表者

足立 昭夫  徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90127043)

研究分担者 藤田 美歌子  徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (00322256)
内山 恒夫  徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (90151901)
キーワードHIV-1 / HIV-2 / Vif / Vpr / Vpx / 種特異性 / 細胞毒性
研究概要

本研究では、エイズ発症に必須であると考えられているHIVのVifおよびVpx/Vprの構造と機能に関して系統的に解析し、要約以下の成果を得た。(1)HIV-1 gag-CAとHIV-1の種特異的増殖能について検討した。我々が作製した49種類のHIV-1/SIVmac CAキメラウイルスは全てサル細胞HSC-Fで増殖できなかった。そこで、これに加えてSIVmacのvif遺伝子を挿入したHIV-1を作製したところ、HSC-Fでの増殖性を獲得したクローンが見出された(HIV-1 DT:gag-CAのシクロフィリン A結合ループに対応する領域とvif遺伝子のみがSIVmac由来で、ゲノムの約94%がHIV-1)。この結果により、HIV-1種特異性決定領域はvifおよびgagのごく一部にあることが明らかになった。今後、各種のHIV-1 DTウイルスを用いて、HIV-1の種特異的ウイルス複製の分子基盤の解明や新しいサルモデルシステムの構築に取組んで行く。(2)HIV-1はVprを持つが、HIV-2はVprに加えてアミノ酸配列で相同性があるVpxも持つ。ホモロジーモデリングを行った結果、これらの3つの蛋白質はそれぞれ3つのヘリックスから成る類似した構造を持つことがわかった。さらに、HIV-1 Vpr、HIV-2 VprおよびHIV-2 Vpxの細胞毒性効果の比較を試みた。ルシフェラーゼをマーカーに用いた実験から、HIV-1およびHIV-2のVprが強い細胞毒性を持つことを確認した。程度はやや低いがHIV-2 Vpxにも細胞毒性があった。HeLa Tet-Off細胞は、HIV-2 Vpxの発現を誘導した時にのみ、ほとんど増殖しなかった。これにより、HIV-2 Vpxも細胞増殖抑制能を持つことが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Comparative study on the structure and cytopathogenic activity of HIV Vpx/Vpr proteins.2006

    • 著者名/発表者名
      Khamsri, B
    • 雑誌名

      Microbes and Infection 8

      ページ: 10-15

  • [雑誌論文] Unique characteristics of HIV-1 Vif expression.2005

    • 著者名/発表者名
      Wang, H.
    • 雑誌名

      Microbes and Infection 7

      ページ: 385-390

  • [雑誌論文] Establishment of a biological assay system for human retroviral protease activity.2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshida, A.
    • 雑誌名

      Microbes and Infection 7

      ページ: 820-824

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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