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2004 年度 実績報告書

ウイルス感染における細胞膜脂質の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16017277
研究機関九州大学

研究代表者

竹田 誠  九州大学, 医学研究院, 講師 (40311401)

キーワードRNAウイルス / 細胞膜 / 脂質ラフト / 糖蛋白 / 麻疹ウイルス / インフルエンザウイルス / SRASウイルス
研究概要

1、麻疹ウイルスのHおよびF蛋白、SARSウイルスのS蛋白の発現ベクターを構築し、その発現を確認した。また、SARSウイルスについては、S糖蛋白のウイルス侵入のための機能を解析するために水疱性口内炎ウイルスシュードタイプの系を完成させ、SARSの受容体ACE2依存的に感染することを確認した。
2、Triton X-100への溶解性の解析から、麻疹ウイルスH蛋白、SARSウイルスS蛋白のそれぞれが、ラフトへの親和性があることを示唆する結果を得た。一方、麻疹ウイルスのF蛋白は、これまでに述べられている生化学的手法では、ラフト分画からは得ることができなかった。
3、麻疹ウイルスのF蛋白の膜融合活性や脂質への親和性の獲得における、膜貫通領域のアミノ酸構造、およびパルミチン酸修飾の重要性を検討した。その結果、膜貫通領域の492-497番目領域のアミノ酸構造、および膜貫通領域内のパルミチン酸修飾が、膜融合活性に重要であることが示された。それら変異F蛋白をコードする麻疹ウイルスを下記4の方法で作出し、膜融合能の低下が、ウイルス複製の低下につながることを明らかにした。
4、麻疹ウイルスの受容体SLAMを発現するCHO細胞と、T7ポリメラーゼを発現するワクシニアウイルスとを応用することにより、モノネガウイルスのリバースジェネティクス系としては、世界的にも最も効率の高い系を完成することができた(Takeda et al., Virus Res. in press)。
5、上記4のウイルス組換え技術を応用することにより麻疹ウイルスのF蛋白、M蛋白の発現量が、両遺伝子にある非翻訳領域によって負に制御されていることを明らかにした

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Efficient rescue of measles virus from cloned cDNA using SLAM-expressing Chinese hamster ovary cells2005

    • 著者名/発表者名
      Makoto Takeda
    • 雑誌名

      Virus Research 108・1-2

      ページ: 161-165

  • [雑誌論文] 脂質ラフトとインフルエンザウイルス2004

    • 著者名/発表者名
      竹田 誠
    • 雑誌名

      ウイルス 54・1

      ページ: 9-15

  • [雑誌論文] 麻疹ウイルスのゲノム解析2004

    • 著者名/発表者名
      竹田 誠
    • 雑誌名

      ゲノム医学 4・6

      ページ: 669-673

  • [雑誌論文] Role of lipid microdomains for influenza virus multiplication

    • 著者名/発表者名
      Makoto Takeda
    • 雑誌名

      Structure-based study of virus replication (in press)

  • [雑誌論文] 麻疹ウイルス

    • 著者名/発表者名
      竹田 誠
    • 雑誌名

      微生物感染学-新しい感染の科学- (印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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