研究課題/領域番号 |
16018222
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
安達 文夫 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (30321540)
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研究分担者 |
鈴木 卓治 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助手 (70270402)
宮田 公佳 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助手 (50342605)
徳永 幸生 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (70317361)
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キーワード | 歴史資料 / 画像 / 表示 / 探索 |
研究概要 |
多様で多数の歴史資料の中から、その画像を基に研究の対象とする資料を探し出し、詳細な画像による観察や、関連する資料と比較ができる調査研究支援システムを実現することを目的として、従来より研究開発を進めてきた画像資料自在閲覧方式を適用し、資料の画像を並べて見かけ上一枚の画像として提示する方法に関し、以下の事項について研究を進めた。その成果を研究会ならびにシンポジウムにおいて報告した。 1.画像表示方式 従来より実現してきたシステムは、対象とする資料の画像の大きさが同一であることを前提としてきた。これを様々な条件で撮影された多様な資料を対象とするためには、大きさの異なる画像を配列して表示する必要がある。表示倍率の制御方法について検討を行い、異なる大きさの画像を画面上で同等の大きさで閲覧し、相互に比較しながら探索ができる画像表示方式を実現し、ソフトウェアのプロトタイピングにより動作確認を行った。 2.画像提示方式と利用者特性 1000点を超えるような多数の資料をどのように提示すると研究支援システムとして有効かを明らかにする必要がある。画像資料自在閲覧方式により2300枚程の錦絵を一斉に公開した国立歴史民俗博物館の企画展示の際に収集した利用記録を分析し検討を行った。その結果、資料の探索を目的とする閲覧では、利用全体と比較して、平均で4倍多くの画像を表示した状態で使用され、提示の条件によっては、200枚程を表示しての探索が最頻となる。1000を越える画像をまとめて表示する方法が資料の探索に有効であることを明らかにした。また、画像を配列する縦横比によって探索時間に違いが生ずることを確認した。今後、画像の提示方法について、より詳細に検討を行う。
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